Astar zkEVMのネイティブDEX「VeryLongSwap」がメイネットローンチ

DEX「VeryLongSwap」がメイネットローンチ

「Astar zkEVM」のネイティブDEX(分散型取引所)「VeryLongSwap(ベリーロングスワップ)」が3月6日にローンチした。

同DEXは、同日の「Astar zkEVM」メイネットローンチに合わせて公開。その名の通り、日本のNFTプロジェクト「VeryLongAnimals(通称:ベリロン)」をコンセプトにしたDEXだ。

なお開発元は不明。「ベリロン」提供のMEISO(メイソー)でもなく、非公開となるようだ。

同DEXのローンチ時点での対応機能は、「Swap(トークンスワップ)」と「Liquidity(流動性)」のみとなっている。ダッシュボード画面などは、SubGraph(インデックス情報)がまだ「Astar zkEVM」のチェーンに対応していないため、まだ開放していないという。ただし対応次第、随時開放するとのこと。

また現状スワップできるトークンはETH、USDC、WETHの3銘柄。「ベリロンスワップ」の公式XによるとCrypto Ninja(クリプトニンジャ)モチーフのミームコインNinjaInu(NINJA)がIDOで上場予定とのことだ。

今後も様々な機能追加を予定しているとのことで、確定次第ロードマップを発表するとアナウンスされている。

また「VeryLongSwap」では、既にユーザーに対するエアドロップ実施が示唆されている(トークンかNFTか対象は不明)。また今後は、前述したNinjaInuなどのプロジェクトと提携し、様々なキャンペーンを行っていくとのことだ。

「Astar zkEVM」とは

「Astar zkEVM」は、ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)を活用した「Polygon CDK(ポリゴン・チェーン開発キット)」によって開発されたイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ソリューション。

また「Astar zkEVM」は、「Polygon CDK」開発元のポリゴンラボ(Polygon Labs)構築の「アグレイヤー(AggLayer)」に接続した最初のブロックチェーンでもある。「アグレイヤー」は、ブロックチェーンを統合したネットワークの構築を目的にしたアグリゲーションレイヤープロトコルだ。

「Astar zkEVM」は、安全でスケーラブル、ガス効率の良いプラットフォームを企業に提供することに重点を置いたプロジェクトだ。アスターネットワークのエコシステムが提供してきた相互運用性に加え、zkp活用により高度な処理能力・拡張性(スケーラビリティ)・安全性・UXを実現できると発表されている。またブロックチェーン最大規模のユーザー数を有するイーサリアムの拡張機能であるレイヤー2技術を実装し、EVM環境と同等のEVM等価性を保持しているとのこと。

また「Astar zkEVM」のGas代(取引手数料)はイーサリアムと比較して約95%から98%ほど削減されており、他のレイヤー2と比較しても安いGas代が設定されているとのことだ。

「Astar zkEVM」は、日本国内の事業者にとって最も利用しやすいブロックチェーンとなることを目指しているという。

すでに、博報堂とJALのプロジェクトである「KOKYO NFT」や、デロイトトーマツとスポーツ省の実証実験、トレーディングカードRWAプラットフォームのPACKS、秋元康氏が総合プロジュースを務めるアイドルプロジェクトのYOAKEなど、様々なプロジェクトが「Astar zkEVM」の採択を発表している。

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images:iStocks/dalebor・olegback

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。