ビットコインステーキングプロトコル「バビロン」、テストネットをローンチ

バビロンがテストネットをローンチ

ビットコイン(BTC)をステーキング可能にするプロトコル「バビロン(Babylon)」のテストネットがローンチした。「バビロン」開発元のバビロンチェーン(Babylonchain)が2月28日発表した。

発表によると今回「バビロン」は、ビットコインのテストネット「シグネット(Signet)」にて立ち上げられたという。

「シグネット」は、開発者が本番環境に近い条件でアプリケーションやプロトコルをテストできるネットワーク。ただしビットコインのメインネットや他のテストネットのコンセンサスアルゴリズムがPoW(プルーフオブワーク)型であるのに対し、「シグネット」はPoA(プルーフオブオーソリティ)型となっている。PoAは、特定のノードが新たなブロックを生成し、トランザクションを検証する権限を持つコンセンサスアルゴリズム。そのため「シグネット」は他のテストネットよりも安定しやすいという特徴を持つ。

「バビロン」のテストネットは一般公開されており、BTC保有者は同プロトコルを使用して、BTCのステーキングをテストできるとのこと。

このテストネットプロセスを完了したユーザーについては、「ビットコインステーキングパイオニアNFT」がクレーム(請求)できるとのことだ。

「バビロン」は、ビットコインをPoSブロックチェーンにステーキング資産として導入する方法を提供するビットコインステーキングプロトコル。スタンフォード大学のデビッド・ツェー(David Tse)教授とフィッシャー・ユー(Fisher Yu)博士によって2022年に設立された。

なお「バビロン」のテストネットはコスモスSDK(Cosmos SDK)によって構築されている。2024年に実施される次のビットコイン半減期にあわせたメインネットローンチを目指して開発が進められているようだ。

同プロトコルは2022年にシードラウンドによる資金調達を完了しており、その際はIDG、DHVC、ブレイヤーキャピタルらから出資を受けていた。

また昨年12月に同プロトコルは、1,800万ドルを調達。同ラウンドはポリチェーンキャピタル(Polychain Capital)とハックVC(Hack VC)が共同主導の下、フレームワークベンチャーズ(Framework Ventures)、ポリゴンベンチャーズ(Polygon Ventures)、キャッスルアイランドベンチャーズ(Castle Island Ventures)、OKXベンチャーズ(OKX Ventures)、ファイナリティキャピタル(Finality Capital)、ブレイヤーキャピタル(Breyer Capital)、シンボリックキャピタル(Symbolic Capital)、IOSGベンチャーズ(IOSG Ventures)をはじめとした多くの投資家が参加したとのこと。

その他にも今回の発表の前日2月27日に、大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)のVC部門バイナンスラボ(Binance Labs)が、「バビロン」へ出資したことが発表されている。

またコスモス(Cosmos)エコシステムにおいて、コスモスハブ(Cosmos Hub)に「バビロン」を統合する提案が2月13日にされている。

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参考:バビロンプレスリリースコスモス提案
images:iStocks/Nature

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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