ユニスワップ(UNI)の新プロトコル「Uniswap v4」、リリース目標はQ3に設定

Uniswap v4のリリース目標がQ3に暫定的に設定

大手DEX(分散型取引所)ユニスワップ(Uniswap)の新バージョンプロトコル「ユニスワップv4(Uniswap v4)」のイーサリアム(Ethereum)メインネットでのリリース目標が、今年の第3四半期に暫定的に設定された。ユニスワップ財団(Uniswap Foundation)の公式Xから2月16日発表された。

今回の暫定的な設定は、イーサリアムの次期大型アップグレード「デンクン(Dencun)」のメインネット実装日が3月13日に設定されたことを受けて進められた。

同財団によると「ユニスワップv4」は、これまでにイーサリアムでデプロイされたコードの中でも最も厳密に監査されるべき考えであるとのこと。

その為「ユニスワップv4」のリリースは、3段階に分けて進められているという。

フェーズ1では、コアコードの補完やガスの最適化、セキュリティの強化等を進めるとのこと。これについては現在進行中とのことだ。

またフェーズ2では、複数の監査法人による包括的な監査とコミュニティによる監査コンテストを行うとのこと。並行してテストネットへv4をデプロイし、コードの最終調整を行うという。

そしてフェーズ3ではv4をメインネットへ実装するとのことだ。

同プロトコル開発元であるユニスワップラボ(Uniswap Labs)によると「ユニスワップv4」は、カスタマイズ性とガス代(手数料)効率の向上をテーマにしているという。V3に対して、いくつかの変更や新機能の搭載を行ったとのこと。

主な変更は「フック(hooks)」と「シングルトン(singleton)」の2つである。

「フック」は、取引の途中にコードを挿入することで流動性プールを独自にカスタマイズできるようにする機能だ。これによりボラティリティに応じた動的な手数料の導入やオンチェーン指値注文の導入などを実装した独自のプールが作成できるという。

また「シングルトン(singleton)」は、これまで流動性プールを作成する毎にスマートコントラクトを作成していた仕組みとは異なり、1つのスマートコントラクトで全ての流動性プールを管理することができ、それによりプールの作成にかかる費用を抑えることが可能だ。

なおその他には「ユニスワップv4」では、v3でサポートしていなかったネイティブのイーサリアム(ETH)をサポートすることが発表されている。なおv3ではwETHのみがサポートされている(v1・v2ではネイティブETHはサポートされたいた)。

「ユニスワップv4」は、コミュニティの管理のもとビジネスソースライセンス1.1に基づいてリリースされる予定だ。ソースコードの商用または運用環境での使用が最大4年間制限された後、GPLライセンスに変更されるとのこと。ちなみにGPLライセンスは、ソフトウェアの使用・改変・再配布を許可なく認めるコピーレフト型のライセンス。コピーレフトとは、著作権を保有したまま無償で広く普及させるという著作権における考え方の1つだ。

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images:iStocks/Yellow-duck

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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