Terra(LUNA)のテラフォームラボ元CFO、モンテネグロから韓国へ引き渡される

テラフォームラボ元CFOがモンテネグロから韓国へ引き渡し

モンテネグロ司法省が、テラフォームラボ(Terraform Labs)の財務責任者(CFO)ハン・チャンジュン(Han Chang-joon)氏を韓国に引き渡したと2月5日発表した。

なおテラフォームラボは、2022年5月に暴落し暗号資産(仮想通貨)市場を動揺させた、暗号資産(仮想通貨)「テラ:Terra(LUNA:ルナ)」の発行元の企業だ。

ハン氏と、米国で数十億ドルの詐欺罪で起訴されているテラフォームラボ元最高経営責任者(CEO)ド・クォン(Do Kwon)氏は昨年、偽造パスポート使用の罪でモンテネグロの裁判所から懲役4か月の判決を受けた。

韓国ソウルの司法省によると、ハン氏は身柄引き渡し手続きの下、仁川空港を経由して現地時間2月6日13:55頃に韓国に到着する予定とのこと。

同省は、クォン氏の韓国への引き渡しに「最善の努力をする」とも述べている。

またモンテネグロ法務省は「本日、モンテネグロは韓国の要請を受け、法務省の決定に従い、ハン・チャンジュンを母国の管轄当局に引き渡した」と声明を出している。

引き渡しはモンテネグロ警察の声明でも報告されており、ハン氏のイニシャルをJ.C.H.としている。匿名を条件に警察関係者はハン氏の身元を認めた。

なお、この声明ではクォン氏についての詳細は明らかにされていない。

モンテネグロの首都ポドゴリツァの高等法院は昨年、クォン氏が簡略化された手続きで韓国に引き渡されることに同意した。ただし複数の国が彼の引き渡しを要求しているため、最終的な決定権は法務大臣にあると述べた。

ポドゴリツァにいるクォン氏の弁護士からのコメントは得られていない。

ハン氏とクォン氏は昨年3月、ドバイ行きの便に搭乗しようとしたところ、ポドゴリツァ空港で拘束された。

クォン氏の逮捕後、マンハッタンの連邦地方裁判所は、証券詐欺、電信詐欺、商品詐欺、共謀の罪で、同氏に対する8件の起訴状を公表した。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Montenegro extradites ex-Terraform Labs financial executive to South Korea
(Reporting by Aleksandar Vasovic; Additional reporting by Hyunsu Yim in Seoul; Editing by William Maclean, Ed Davies)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:iStock/BrianAJackson

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。