MASとJPモルガンらがブロックチェーン決済ネットワークのプロトタイプ版開発、SKILLとエン・ジャパンとマイクロソフトらの「職歴BANK」開始などのブロックチェーン・仮想通貨ニュース解説

ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。

シンガポール金融管理局とJPモルガンらがブロックチェーンベースの決済ネットワークのプロトタイプ版の開発に成功

・シンガポール金融管理局 ( Monetary Authority of Singapore/MAS)、JPMorgan、Temaskはブロックチェーンベースのクロスボーダー決済ネットワークのプロトタイプ版の開発に成功したことを発表した。このプロトタイプを利用すると、同じネットワークで異なる通貨を決済することができるようになる

・シンガポール金融管理局のFintech部門の代表であるSopnendu(ソプネンデュ)氏は「現在、ブロックチェーンベースの決済ネットワークは全てのビジネス領域において、コスト効率を高め、新たなビジネス機会の創出を生み出すことができている実例や証拠が増えてきています。我々のプロトタイプ版開発の成功は、他の中央銀行が同様の実証実験を実施することを奨励します。さらに、我々はこのような取り組みをする中央銀行の数を増やすために技術的な仕様を公開していきます。国境を超えたネットワークの持続性をより改善していくために、より多くのブロックチェーンネットワークとリンクしていくことを楽しみにしています。この取り組みは、クロスボーダー取引をより速く、より安く、より安全にするための大きな前進です」と、シンガポール金融管理局のサイトでコメントを掲載している

アリババがビットコイン還元サービスLolliと提携

・アリババ(Alibaba)がビットコイン還元サービスロリ(Lolli)とパートナーシップを11月11日(独身の日)に提携した。LolliはECサイトでの通常のキャッシュバック特典の代わりに、ユーザーに対してビットコインを提供するリテール系スタートアップ

・Lolliはブラウザの拡張サービスで、提携先のECサイトで買い物をすれば、Lolliのブラウザウォレットにビットコインが還元される仕組み。還元率はサービスによって異なる

・Lolli CEOのアレックス(Alex)氏は、「このパートナーシップは、ビットコインとECサイトを通じて中国と米国の2つの最大経済国をつなぐ素晴らしい第一歩だと考えています。今はビットコインの還元をアメリカユーザーのみになっておりますが、世界中の誰もが簡単にビットコインを獲得でき、所有できるよう国際的に拡大していく予定です」とCoindeskの取材に対し答えている

SKILLが、エン・ジャパンとマイクロソフトと共同構築したブロックチェーンを活用した人材マッチングサービス「職歴BANK」のサービス提供を開始

・株式会社SKILLが、ブロックチェーンの活用により職歴情報の信憑性と価値を向上させる人材マッチングサービス「職歴BANK」のサービス提供を開始したことを発表

・「職歴BANK」は、ビジネスワーカーと企業をつなぐ人材マッチングサービスで、ビジネスワーカーの職務経歴情報に対して第三者によるリファレンス(経歴照会)情報を加えることによって、その信憑性と価値を向上させることを特徴としているとのこと

・同サービスの利用者は、企業から仕事のオファーを受け取ることができる他に、オファーを受ける度にポイントを獲得できるメリットがある。獲得したポイントはサービス内のウォレットで管理されAmazonギフト券と交換することが可能 ・獲得できるポイントは、1オファーあたり500円から1,000円分のポイントがオファー返信時に付与。取得しているリファレンス数に応じてポイント数が変化するとのこと

・また利用者のアカウントには固有のアドレスが紐付けられ、そのアカウントから登録される職歴情報やリファレンス情報のハッシュ値がブロックチェーン上に登録がされる。これによりサービス利用者自身による職歴情報の所有権の検証が可能で、職歴情報およびリファレンス内容の真正性が担保される。また利用者はオファー報酬のポイントをそのアドレスで管理されるウォレットで受け取ることができるとのこと(なお職歴情報やリファレンス情報そのものはブロックチェーン上には登録されないとのこと)

・なお同サービスには、SKILL、エン・ジャパン、日本マイクロソフトが共同検証と構築をした、HR分野におけるコンソーシアム型ブロックチェーンが利用がされている。また同ブロックチェーンはMicrosoft Azure をベースに構築がされている

クリプトゲームスが、ブロックチェーンカードゲームに特化した開発支援を開始

・クリプトゲームス株式会社が、ブロックチェーンカードゲームに特化した開発支援を開始し、ゲームエンジン及びソースコード等を提供することを発表

・同社は、ブロックチェーンTCG「クリプトスペルズ」の開発運営を行う企業で、6月25日の正式ローンチの際に行ったクラウドセール初日に、600ETH(約2,000万円)の売り上げを上げたことで知られている

・同社は今回の開発支援の目的を、ブロックチェーンTCG事業者数の増加とブロックチェーンTCGの開発期間、及び開発費用の圧縮の為としている

・今回提供される支援内容は、 (1)デジタルTCGのゲームエンジン、ソースコード (2)TCGなど不完全なNFTの発行、管理機能 (3)仮想通貨ウォレットなしでのブロックチェーンゲームスキーム (特許申請中) (4)クリプトスペルズとのNFTコンバート (5)技術、運営コンサルティング

・提供対象事業者は、アナログカードゲーム、デジタルカードゲーム(終了サービス含む)運営事業者、IP所有事業者、ブロックチェーンゲーム開発予定事業者、クリプトスペルズNFTを活用した、サードパーティでのサービス開発予定事業者とのここと

 

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(images:iStock / artsstock)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。 これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。