アクシーインフィニティ、ゲーム内通貨「SLP」発行上限を440億ドルに

Axie InfinityがSLPの発行上限を440億ドルに制限

ブロックチェーンゲーム「アクシーインフィニティ(Axie Infinity)」が、ゲーム内で獲得できる暗号資産(仮想通貨)「スムースラブポーション(Smooth Love Potion):SLP」の発行上限を440億ドル(約6兆3,858億円)に制限したことを1月11日発表した。

「アクシーインフィニティ」による「SLP」の発行上限の制限は、「SLP」の安定して一貫した需要源の創出および、需要と供給のバランスをとることが目的とのこと。

なお今回「アクシーインフィニティ」は「SLP」の発行上限の制限に加え、「SLP」買い戻しと安定化の為の基金設立と、「SLP」のデフレ率2%引き上げを目標にすることも発表している。

実際に2023年は「SLP」が目標の2%を上回り2.8%のデフレとなっており、「アクシーインフィニティ」はこれを「SLP」に発行上限が設定されていないことが原因であると説明している。ちなみに現在の「SLP」供給量は約414億である。

「アクシーインフィニティ」は、発行上限を440億に設定したことについて「一定期間の排出量が増加した際にある程度のクッションを提供すると同時に、上限を現在の供給量の10%以内であることを保証する為」と説明している。なお発行上限の強制については、社会契約およびゲーム内の排出メカニズムに基づいて実行されるとのこと。

また買い戻しと安定化の為の基金では、インフレが目標よりも高い場合に「SLP」を購入し、インフレが目標よりも低い場合には「SLP」を売却するという。さらに10SLPがバーン(焼却)されるごとに2SLPが買い戻しと安定化の為の基金に追加されるとのこと。なお買い戻しと安定化の為の基金には初期段階の資金として60,000USDCが用意されているとのことだ。

また月の終わりには「SLP」を買い戻すか、または売却・保有するかを決定する為の計算が行われるとのこと。

具体的には、「SLP」デフレ率が0%未満の場合はUSDCを使用して「SLP」を買い戻し、「SLP」のデフレ率が2%を超える場合は「SLP」をUSDCとして売却するとのこと。そして年間の「SLP」デフレ率が0~2%の場合については何も実行されないとのことだ。

「アクシーインフィニティ」は、ゲーム開発スタジオであるスカイメイビス(Sky Mavis)運営のブロックチェーンゲーム。「アクシーインフィニティ」ではゲーム内通貨「SLP」の他に、ガバナンストークン「AXS」と、「アクシーインフィニティ」のサイドチェーンであるローニンネットワーク(Ronin Network)のガス(取引手数料)トークン「RON」がある。

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参考:アクシーインフィニティ
images:iStocks/Who_I_am

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。