コインベース、EUでのデリバティブ提供に向け企業買収進める

コインベースがEUでデリバティブ提供拡大へ

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベース(Coinbase)が、EU(欧州連合)においてデリバティブ商品の提供を拡大するために、MiFID(金融商品市場指令)認可の事業体買収を進めていることを1月5日発表した。

MiFIDは、EU域内の金融・資本市場に係る包括的な規制である。

コインベースによるとこの買収取引は規制当局の承認が必要とのことで、2024年後半に完了する予定と伝えられている。

なお買収を進めている事業体は、キプロスに本拠地を置く企業とのこと。企業名は発表時点では明かされていない。

コインベースは同認可を取得することで、EUの顧客に対しデリバティブ商品が提供できるようになるとのこと。

コインベースによると世界の暗号資産デリバティブ市場は世界中の暗号資産取引量の75%を占めているとのことで、このことはパーペチュアル先物などの商品に対するトレーダーの強い需要を明確に示していると説明されている。

コインベースは昨年10月、アイルランドをMiCA(マイカ)の事業拠点として設置した。なおMiCAは、EUの暗号資産サービスプロバイダーに向けて包括的な暗号資産市場規制を示す法案。2024年に施行される。

現在コインベースはEUにおいて、フランスやアイルランド、ドイツ、イタリア、オランダ、スペインなどEU主要加盟国にてVASP(仮想資産サービスプロバイダー)ライセンスを取得している。

同ライセンスによりコインベースは、「デジタル資産の保管」、「デジタル資産を法定通貨で売買する」、「デジタル資産を他のデジタル資産と交換する」といったサービスの提供が、ライセンス取得各国の小売および機関のユーザー向けに提供可能になっている。

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参考:コインベース
images:iStock/Aleksei_Derin

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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