マネックスが3iQの過半数株式を取得
マネックスグループが、カナダの大手デジタル資産運用会社3iQ Digital Holdings(スリーアイキューデジタルホールディングス)の株式の過半数取得を12月28日発表した。
これによりマネックスは、3iQ Digital Holdingsおよび、その100%子会社である3iQ Corpを連結子会社とする予定とのこと。
3iQは、カナダ・オンタリオ州で暗号資産運用会社のライセンスを有する企業だ。2023年11月末の時点でその運用額は7.95億カナダドル(約850億円)となっている。同社は、当局規制に則ったビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)上場ファンドを北米で初めて設定、ビットコインとイーサリアムのETFをトロント証券取引所に上場させており、今年8月には世界で初めてイーサリアムETFにステーキングの機能を実装した。
マネックスは3iQを子会社化することで、今後増大していくと予想される世界の機関投資家や暗号資産取引所における暗号資産での運用ニーズを取り込み、高成長を目指すとのこと。
また3iQ子会社化でマネックスは、同社子会社である国内暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックによる180万口座のリテール顧客向けのビジネスに加え、機関投資家を含めた法人ビジネスを強化する計画であるとしている。
マネックスグループの代表執行役社長CEOである清明祐子氏は「マネックスグループの長期戦略は資産運用事業の強化です。3iQ をグループに迎えることで、今後成長が見込まれる世界中の機関投資家や暗号資産取引所の暗号資産運用ニーズを取り込み、高い成長を目指していきたいと思います」とリリースにてコメントしている。
また3iQの会長兼CEOであるフレデリック・T・パイ(Frederick T. Pye)氏は 「3iQの暗号資産関連商品の組成能力により、コインチェックは機関投資家を含む法人向けビジネスを強化できると信じています(一部略)」と述べている。
なお発表によるとマネックスによる3iQ Digital Holdingsの株式取得額は総額3,975.7万ドル(約56億円)。議決権所有割合は、株式譲渡実行日までのストックオプションの権利行使の状況により68.4%~72.4%の範囲で変動する見込みとのこと。なお今回の発表時点では株式譲渡実行日は未定とのことだ。