マーク・ザッカーバーグ氏が出席した米議会公聴会の論点、スタートバーンがABNのホワイトペーパー公開、バイナンスがBlockstackのトークン上場予定などのブロックチェーン・仮想通貨ニュース解説

ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。

Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が出席した米議会公聴会の論点

・10月23日、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏がアメリカ下院議員公聴会に出席し証言した。公聴会は休憩時間を合わせて、約6時間行われた。公聴会のタイトルは「An Examination of Facebook and Its Impact on the Financial Services and Housing Sectors」

・この公聴会では下院議員から厳しい意見・質問がザッカーバーグ氏に投げかけられた

・公聴会で議論された内容は主に、「Facebook広告のファクトチェック体制、Libraの目的、Libraの拠点、中国市場の猛追」などについて

・ルートケメイヤー議員が「Libraを発行する意義」に関する質問を投げかけ、ザッカーバーグ氏は「中国は数カ月以内にもグローバルステーブルコインをローンチする可能性がある。アメリカはテクノロジー産業を牽引して、世界的な地位を確立している。だから、金融市場でもアメリカはそのポジションであり続けなければならない」とコメント

・さらに、ザッカーバーグ氏はスティーバー議員の「Libraの目的はなんでしょうか?」という質問に対して「Libraのゴールは国際通貨を生み出すというものよりも、国際的なペイメントシステムを生み出すことにあります」とコメントしている

・この公聴会を通して議員らはFacebookの体制やLibraへの理解を示すことには至らなかったようだが、この模様は様々なメディアで世界に向けて生中継されていた。アメリカやその他の国の世論がこの公聴会を見てどのような感想を持つかも気になる部分だ

Libra協会への初期投資費用の拠出をしている加盟企業はまだないという報道

・Facebookを除くLibra協会の創設メンバーである20社が、リブラプロジェクトへの初期投資費用が未だ拠出されていないことをBBCが報じた

・Libra協会は6月の立ち上げ時に、参画企業に対して1,000万ドルの投資資金の拠出を求めていた

・BBCの報道によると、先週行われたLibra協会の最初の総会では投資金拠出について議論されておらず、これまでのところ投資金拠出についての合意はないとのこと

スタートバーンがArt Blockchain Networkのホワイトペーパーを公開

・スタートバーン株式会社が、同社開発の「Art Blockchain Network(以下ABN)」のホワイトペーパーを公開

・ABNは、スタートバーンが手掛けるアート作品の信用担保とさらなる発展を支えることを目指す共通インフラとのこと

・ABNは2018年7月のプロジェクト構想発表後、約一年超の実証期間を経て設計の細部に至るまで改良を重ね、ホワイトペーパー公開時点で既にtestnet Ver.5となっているとのこと

・今回公開するホワイトペーパーには、技術的な内容だけでなく、ABNがアート業界全体にとって持続可能かつ必要不可欠なインフラとなるための、ガバナンスのあり方やシステムの更新性(アップグレーダビリティ)に関する情報も記載しているとのこと

・またABNはその公共性を重視するため、近日中に設立されるABN協議会が運用を行う予定とのこと。ABN協議会は、「ABNの健全な運用の維持」「システムの更新・修正」の役割を持ち、これらを実現するためにガバナンストークンを発行する。協議会メンバーやABN連携先関係者がガバナンストークンを保有をし、ブロックチェーン上での投票のほか、ブロックチェーン上での制御をおこなう

・今後のロードマップとして、ホワイトペーパー公開後は、パートナー企業から順次テスト利用開始するAPIの公開、協議会準備メンバーの募集開始を経て2020年初頭のメインネット公開を予定。その後は2020年上半期のガバナンストークン運用開始、さらにNFCカードやウォレットアプリ等の周辺環境を整備し、より広く利用しやすいインフラとなるよう進めていく予定とのこと

・ホワイトペーパーの閲覧・ダウンロードはこちらから→https://artblockchainnetwork.com/whitepaper/abn_wp_jp_v001.pdf

バイナンスがBlockstackのトークンを上場予定

・バイナンス(Binance)がBlockstackが発行しているトークン(STX)を上場することが明らかになった。STXは現在どの仮想通貨取引所でも取り扱いがなく、初めての上場となる。日本時間の10月25日午後1時に上場予定だ。ちなみに、香港の機関投資家向け取引所Hashkey Proにも上場する

・BinanceはSTX / BNB、STX / BTC、STX / USDTトレーディングペアの提供を計画。そして、 Binanceは現在、取引準備としてSTXの預金を受け入れている

・ ちなみにBlockstackは初めてReg A +の下で米証券取引委員会(SEC)の承認を受けて、ICOを実施した企業だ。 そして、9月までに同社はReg A +とReg Sから合計2,310万ドルを調達しました

 

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この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。 これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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