仏大手銀行ソシエテ、ユーロ建てステーブルコインの取引開始へ

ビットスタンプにて取引開始

仏大手銀行ソシエテ・ジェネラル(Societe Generale)の暗号資産(仮想通貨)部門SGフォージ(SG Forge)が、ユーロ(EUR)建てのステーブルコイン「EURコインバーチブル(EUR CoinVertible:EURCV)」の取引を開始する。フィナンシャルタイムズ(FT)をはじめ各社が12月6日報じた。

FTの報道によれば、「EURCV」はルクセンブルク拠点の暗号資産取引所のビットスタンプ(Bitstamp)にて取引開始となるという。

なお「EURCV」は完全にユーロに裏付けられているとのこと。

SGフォージのCEOであるジャン=マルク・ステンガー(Jean-Marc Stenger)氏は、ステーブルコインの分野に銀行の活躍の場があると考えており、同社のステーブルコインがデジタル債券やファンド、その他資産の取引に使われることを期待するとFTに語っている。

またステンガー氏は、SGフォージのステーブルコインがEUで施行予定の暗号資産市場規制法案(MiCA/マイカ)に準拠していることを強調した。

EU(欧州連合)全メンバー国の財務大臣からなる経済金融問題理事会は5月、暗号資産市場規制法案(MiCA/マイカ)を採択した。これにより暗号資産の発行者・暗号資産取引所・ウォレットプロバイダーは、2025年1月までに登録・認証を受けなければならない。

SGフォージは昨年、デジタル資産サービスプロバイダー(DASP)のリストに登録。今年7月に仏金融規制当局からDASPの認可を得ている。

またAXAインベストメント・マネジャーズ(AXA Investment Managers)とジェネラリ・インベストメンツ(Generali Investments)は12月4日、EURCVを使ってSGフォージのグリーンボンド「サステナブル&ポジティブ・インパクト・ボンド(Sustainable and Positive Impact Bond)」に投資している。

なお「サステナブル&ポジティブ・インパクト・ボンド」は、SGフォージがイーサリアム(Ethereum)上で発行したユーロ建てのグリーンボンド。同債券は1,000万ユーロ(約16億円)の優先無担保社債で、満期は3年だ。

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参考:FT
images:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者