トークン化プラットフォームを立ち上げ
金融サービス大手の英スタンダードチャータード銀行のフィンテック・ベンチャー投資部門SCベンチャーズ(SC Ventures)が、資産トークン化プラットフォーム「リベアラ(Libeara)」を立ち上げた。ブロックチェーン専門メディアのザ・ブロック(The Block)をはじめ各社が11月14日報じている。
報道によれば、シンガポール拠点のリベアラは、独立企業として設立されたという。同社の創業者兼CEOは、スタンダード・チャータード・グループに16年以上勤務していたアーロン・グワック(Aaron Gwak)氏が務めるとのこと。
また公式サイトによれば、「リベアラ」は、リバティ(Liberty:初の小売米国債)とエアラウム(Aerarium:ローマ時代の国庫)の合成語であり、シンガポール金融管理局(MAS)のイベント「Global Retail CBDC Challenge」でファイナリストとなったプロジェクトだという。
香港政府やガーナ、フィリピンで利用されたデジタルプラットフォームを構築したチームにより「リベアラ」は開発されたとのことだ。
また「リベアラ」のパートナーとして、カストディにファイヤーブロックス(Fireblocks)、コンプライアンス対応にチェイナリシス(Chainalysis)とチェック(Chekk)、東南アジア拠点のデジタル資産決済インフラStraitsX提供のファズ(Fazz)が参加するという。
リバティは現在、シンガポール規制下にあるファンドプラットフォームの「ファンドブリッジ・キャピタル(FundBridge Capital)」と共同で、シンガポール・ドルの国債ファンドをトークン化する試みを進めているという。
グワック氏によれば、トークン形式でシンガポール・ドル国債ファンドが提供されるのはこれが初事例とのこと。
なおトークンは、パブリック・ブロックチェーンのステラ(Stellar)とイーサリアム(Ethereum)上で発行されるとのことだ。
ちなみにSCベンチャーズは直近11月9日、SBIホールディングスと提携し、アラブ首長国連邦(UAE)にてデジタル資産分野へ投資するジョイントベンチャー(合弁会社)を設立することを発表している。この合弁会社の資本金は1億ドルで、ドバイ国際金融センター(DIFC)の管轄において、初のデジタル資産へ投資する合弁会社になるとのことだった。