ニア財団、データ可用性ソリューション「NEAR DA」ローンチ

NEAR財団が「NEAR DA」を発表

ニアプロトコル(Near Protocol)のガバナンスと開発を支援する非営利団体ニア財団(NEAR Foundation)が、「データ可用性(DA)」を提供する「ニアDA(NEAR DA)」の立ち上げを11月8日に発表した。

「ニアDA」はイーサリアム(Ethereum)のセキュリティを維持しながらも、コストの削減とロールアップの信頼性を高めるのに役立つデータ可用性を提供するサービス。ロールアップの際にデータをアップロードする費用は、イーサリアムに比べて約8,000倍安くなるとも述べられている。

なお「データ可用性」とは、処理中のブロックに含まれるデータを閲覧可能にする機能のこと。これによりユーザーがコンセンサスに達していない処理を正当であるか検証でき、無効なトランザクションを含んだブロックがファイナリティに達してしまうことを防止できる。

ニア財団によると「ニアDA」のローンチと同時に、スタークネット(StarkNet)・カルデラ(Caldera)・フリューエント(Fluent)・ヴィスタラ(Vistara Labs)・ディメンションロールアップス(Dymension RollApps)・ムーブメント(Movement)などのプロジェクトがファーストユーザーとして同サービスを利用する予定であるという。

また同サービスは、L1ブロックチェーン「ニアプロトコル」を開放しデータを同チェーン上にアップロード可能にすることで実装されるという。これにより同ブロックチェーンが、レイヤー2ネットワークで生成される大規模データを処理する代わりの場の代替を目指している。

共同創設者のイリア・ポロスキン(Illia Polosukhin)氏は「ニアのL1は3年以上100%の稼働率で稼動しているため、安全なDAを探しているプロジェクトに真の信頼性を提供できると同時に、コスト効率にも優れています。それにはイーサリアムのモジュラーブロックチェーンランドスケープも含まれます」とニアのデータ可用性レイヤーとしての強みを述べている。

関連ニュース

参考:ニアブログ
images:iStocks/LuckyStep48

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している