データチェーン開発主導のIBC-SolidityがICS-20に対応、EthereumとCosmos間でFT転送可能に

Datachainが開発を主導するIBC-SolidityがICS-20に対応

Datachain(データチェーン)主導で開発を進める「IBC-Solidity」が、ICS-20機能に対応したことを11月1日に発表した。

データチェーンは、異なるブロックチェーン間のインターオペラビリティ(相互接続)に関する取り組みを行う国内企業だ。

「IBC-Solidity」は、コスモス(Cosmos)ネットワークのコアコンポーネントとして実装されている「IBC(ブロックチェーン間通信プロトコル)」を、イーサリアム(Ethereum)やポリゴン(Polygon)などのEVM互換チェーンでのスマートコントラクト開発に使用されるSolidity(ソリディティ)言語で実装したものだ。

またICS-20は「IBC」に搭載された機能で、ブロックチェーン間でのファンジブルトークン(代替可能トークン)の転送を実現するプロトコルだ。

今回「IBC-Solidity」がICS-20機能に対応したことで、EVM互換チェーンと「IBC」対応ブロックチェーンとの間でトークン転送が可能になるという。データチェーンは公式Xにて、「ロックアンドミント」メカニズムを通じてイーサリアムとコスモス間でのクロスチェーン支払いやスワップが可能になると具体例を挙げ、説明している。

なお「ロックアンドミント」は、トークンブリッジの際にトークンを転送元のチェーンで消滅させずスマートコントラクトにロックし、転送先のチェーンで発行する仕組みだ。

現在、多くのブロックチェーンやweb3プロジェクトが「IBC」の導入などによるインターオペラビリティに力を入れている。

最近では、分散型ノンカストディアル型ビットコイン(BTC)ブリッジを提供するノミック(Nomic)が、BTCを「IBC」に対応したトークン「nBTC」にブリッジすることで、コスモス系のブロックチェーンにBTCの流動性を導入する予定を10月3日に発表している。

データチェーンは今年6月27日、三菱UFJ信託銀行からの資金調達を発表した。データチェーン親会社Speee(スピー)が公開した資料によるとこの資金調達の調達額は5,000万円で、増資前の株式数などからみると、データチェーンのプレ評価額は50億円となるようだ。

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参考:ギットハブ
images:iStocks/scyther5・Peshkova

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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