dYdXチェーン(v4)がローンチ、ジェネシスブロック生成

dYdXチェーンがローンチ

分散型取引所(DEX)dYdX(ディーワイディーエックス)の新バージョンとなる「dYdXチェーン(dYdX Chain)」が10月26日ローンチした。

「dYdX Operations SubDAO」の発表によると同チェーンは、26日17:00(UTC)にてバリデータらによってジェネシスブロックが生成されたとのことだ。

なおミントスキャン(mintscan)を確認すると、現在「dYdXチェーン」は27のバリデータによって稼働中である。なおバリデータは最大60まで増える見込みだ。

「dYdXチェーン」は、コスモスのブロックチェーン開発キット「CosmosSDK」を利用してdYdXの独自チェーンとして構築されている。

なお「dYdXチェーン」の開発は、DEXとして「完全な分散化」を目的として進められている。

現在イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ソリューションである「スタークネット(Stark-net)」上に構築されている「dYdX V3」は、「dYdX v4」としてコスモスエコシステムに独自チェーンとして移行し、他のDapps(分散型アプリ)も稼働するネットワークから独自チェーンに移行することになる。これによりdYdXコミュニティによるガバナンスのみでの運営が可能になる。なおdYdXの運営は今までdYdXトレーディング(dYdX Trading)が行っていたが、「dYdXチェーン」開始にむけ同社から権限が離れ、現在同社は公益法人に切り替わっている。

これについてdYdX創業者のアントニオ・ジュリアーノ(Antonio Juliano)氏も「dYdXチェーンによってdYdXは、コードによって完全に運営される取引所となり、ユーザーによって管理される取引所になる」と述べている。

なおチェーン移行および「dYdXチェーン」のメインネットローンチまでには、次段階として「アルファ版」と「ベータ版」の公開へと進むことになる。

発表によるとアルファ版フェーズへの展開は、10月30日を予定しているという。アルファ版ではネットワークの安定性とセキュリティの強化に重点が置かれているとのこと。なおこの安定性を達成するためのポイントは、バリデータにステークされるDYDXトークンの数量にあるとのことだ。

またアルファ版からベータ版へ移行するには、ガバナンス投票による決定が必要とのこと。なお「dYdXチェーン」での取引は、限定的ではあるがベータ版から可能になるとのことだ。

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参考:dYdXオペレーションサブDAOミントスキャン
デザイン:一本寿和
images:iStocks/pp76

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。