ブラックロックの現物ビットコインETFがDTCCに再掲載
米証券保管振替機関(DTCC)は、米投資大手ブラックロック(BlackRock)の提案する現物ビットコイン上場投資信託(ETF)が8月に同機関の適格性ファイルに追加されていたと述べた。ただし、この動きは規制当局の承認を示すものでないという。
ブラックロックなど数社が米国で申請中の現物ビットコインETFが承認されるという憶測は、この7か月間でビットコイン(BTC)価格は最大の上昇を見せた。
昨日10月24日には、ブルームバーグ(Bloomberg)のアナリストが、DTCCのウェブサイトに掲載されたリストにブラックロックの「アイシェアーズ・ビットコイン・トラスト:iShares Bitcoin Trust(IBTC)」の名前があること発見し、X(旧ツイッター)にて報告。
この出来事や「暗号資産運用会社グレイスケール(Grayscale)の現物ビットコインETFの申請は再審査されるべき」という控訴裁の判決が正式に確定されたことなどが一因となり、BTC価格は同日に上昇。1年半ぶりの高値となる35,198ドルをつけ、アジア取引では33,802ドルとなった。
なおDTCCはポストトレードの決済機関であり、その年次報告書によると、2022年には資産クラス全体で約2,500兆ドルの取引を処理している。
同クリアリングハウスは、このリストにはアクティブなETFと潜在的なETFが含まれているとし、「IBTC」は「標準的な慣行として…新しいETFのローンチに備えて」8月に追加されたと述べた。
「このリストに掲載されたことは、未解決の規制やその他の承認プロセスの結果を示すものではありません」と、DTCCの広報担当者は電子メールで述べた。
これについてブラックロックは、ロイターからのコメントの要請にすぐに応じなかった。
ファンド投資家に代わってビットコインを所有する上場ファンドが米証券取引委員会(SEC)によって承認されれば、ビットコインの需要が高まることが予想される。
これにより、これまで警戒していた投資家が株式市場を通じて暗号資産にアクセスできるようになり、このセクター(分野)に新たな資金の波が押し寄せることになる。
なおこの件についてSECはコメントを控えている。
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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
BlackRock bitcoin ETF added to eligibility file, says clearing house DTCC
Reporting by Rae Wee and Tom Westbrook in Singapore; Editing by Muralikumar Anantharaman and Jamie Freed
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters