デジタル資産カストディプラットフォーム「SAF3」をローンチ
英ゾディアカストディ(Zodia Custody)が、豪州の機関投資家向けのデジタル資産カストディプラットフォーム「SAF3」ローンチを10月16日発表した。
発表によれば「SAF3」は、ゾディアカストディの豪州子会社で新会社となるゾディア・カストディ・オーストラリア(Zodia Custody Australia)によって10月16日にローンチされたという。
ゾディア・カストディ・オーストラリアは、2024年には「SAF3」と強化された一連のサービスを展開し、機関投資家が1つのプラットフォームでデジタル資産活動を管理できるようにするという。
「SAF3」では、金融機関とデジタル資産取引所との接続を促進するポータルとして機能し、銀行グレードのコールドウォレットストレージへの資産の安全な保管が可能になるとのことだ。
ゾディアカストディのCEOであるジュリアン・ソーヤー(Julian Sawyer)氏は「現在、オーストラリア国民の26%がデジタル資産を保有していると推定され、その総額は現在、暗号資産取引所やカストディアル・ソリューションを通じて保有されている216億ドルに相当する。この成長産業がすべての人にとって安全でセキュアであることを保証するためには、信頼できる機関投資家の参加が鍵となる。機関投資家が責任ある投資を行うには、銀行レベルのインフラが必要」とコメントし、豪州進出の重要性を示した。
また同氏は「SAF3内にある当社のテクノロジーとリスク管理インフラは、規制を受ける銀行などの機関による機関のためのゼロからの構築を行ったものだ」と続けた。
また、「SAF3」における銀行レベルの信頼性をテストするための実証実験には、豪州最大のビジネスバンクであるNABが協力したという。
NAB最高イノベーション責任者(CIO)のハワード・シルビー(Howard Silby)氏によると「(NABは)9週間にわたり、ゾディアカストディの統合およびコンプライアンス能力、テクノロジー、ガバナンス・プロセスをテストした」という。
シルビー氏は「これには、リアルタイムのエアギャップ・コールドウォレット機能に対するゾディア独自のアプローチや、オールインワンの新しいデジタル資産プラットフォーム体験であるSAF3のテストも含まれている」と述べている。
ゾディアカストディは、世界的な銀行金融グループの英スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank:SCB)のベンチャー投資&インキュベーションユニットであるエスシーベンチャーズ(SC Ventures)と米大手資産運用会社ノーザントラスト(Northern Trust)が設立した、機関投資家向けの暗号資産(仮想通貨)カストディソリューションを提供する企業だ。
ゾディアカストディは英国金融行為監督機構(Financial Conduct Authority)に登録済みであり、アイルランド中央銀行とルクセンブルグの金融部門監視委員会(Commission de Surveillance du Secteur Financier)の登録も受けている。また日本の規制当局にも現在申請中だ。
またゾディアカストディは9月、シンガポールのデジタル資産市場に参入することも発表していた。
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参考:ゾディアカストディ
デザイン:一本寿和
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