ガウディのweb3ファンプラットフォーム「Gaudiy Fanlink」、イーサL2アービトラムワンに対応へ

Gaudiy Fanlinkがアービトラムワンに対応へ

Gaudiy(ガウディ)提供のweb3ファンプラットフォーム「Gaudiy Fanlink(ガウディ ファンリンク)」がアービトラムワン(Arbitrum One)に対応するという。10月12日ガウディが発表した。なおアービトラムワンは、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューションだ。

「Gaudiy Fanlink」は、ソニー・ミュージックエンタテインメントや集英社、サンリオ、バンダイナムコエンターテインメント、アニプレックスらに導入されているプラットフォーム。IP独自のコミュニティシステムの提供を通じて、ファンの横断的な活動データを記録・蓄積し、ファンの貢献や熱量が正しく評価・還元されるエコシステムを構築しているという。

なお「Gaudiy Fanlink」では、これまでエンタープライズ向けブロックチェーン「Quorum(クオーラム)」のプライベートチェーンが利用されていたが、今回パブリックブロックチェーンを採用することになった。

発表によるとガウディは、今回のアービトラムワン対応を起点に、グローバルスタンダードなWeb3サービスの提供に向け、本格展開を開始するとのこと。

各企業が「Gaudiy Fanlink」によって運営するコミュニティも順次、パブリックチェーンに対応していく予定とのことだ。

なおガウディは昨日11日、コーポレートブランドの一新を発表していた。

アービトラム(Arbitrum)とは?

「アービトラム」はイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション。同ネットワークでは、「オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollups)」を採用することでイーサリアムの安全性を保ちつつオフチェーンでの高速処理を実現している。

「ロールアップ」とは、元となるブロックチェーンのセキュリティなどを活用しながら、ガス代(ネットワーク手数料)やネットワークの混雑解消を図るスケーリング技術のこと。「オプティミスティックロールアップ」では、正当性の検証方法をレイヤー1(イーサリアム)に提出されるデータはすべて正当なものであるという楽観的(オプティミスティック)な前提に基づいて検証を行う手法にて、スケーラビリティを確保している。

なおアービトラムでは、「アービトラムワン(Arbitrum One)」および「アービトラムノヴァ(Arbitrum Nova)」の2つのネットワークを展開している。

「アービトラムワン」はアービトラムのパブリックなメインネットであり、誰でもバリデーターとなることができる仕組みとなっている。一方で「アービトラムノヴァ」は選定されたバリデーターのみが参加する許可型のメインネットとなっており、厳密な分散性を達成することはできないが、その分低い手数料での利用を可能にしている。 そのような特性から「アービトラムワン」はDeFi(分散型金融)及びNFT向けチェーン、「アービトラムノヴァ」はゲーム及びソーシャルアプリに特化したチェーンとして取り扱われるケースが多い。

なお「アービトラム」の独自トークンである「ARB」は、今年3月23日に発行が開始されている。「ARB」はDAOコミュニティのガバナンストークンとして機能するが、「アービトラム」のネイティブのガス代(取引手数料)は同ネットワーク上のイーサリアム(ETH)が採用されている。

「アービトラム」は1.677Bドル(約2,500億円)のTVL(総預かり資産)を誇り、イーサリアムレイヤー2としては最大のネットワークとなっている(10/12 Defillama参照)。

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デザイン:一本寿和
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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。