日本円ステーブルコイン「JPYC」、J-KISSでHYPERITHM等から6000万円の資金調達

JPYC社がHYPERITHM等から6000万円の資金調達

JPYC社が、HYPERITHM(ハイパーリズム)からの資金調達の実施を10月10日発表した。

今回の調達は、J-KISS型新株予約権による合計6,000万円とのこと。J-KISSは、主にシード期の資金調達で用いられる、新株予約権を利用した簡易な資金調達手法である。

なおJPYC社の代表取締役である岡部典孝氏に取材したところ、ハイパーリズム以外に複数の個人投資家からも今回の調達を実施したとのことだ。

JPYC社によるとシリーズA以降の累計調達金額は9億円になったとのことだ。

ハイパーリズムは、日本と韓国を拠点に機関投資家などを対象とした暗号資産のウェルスマネジメント事業を展開する企業。同社は、日本で適格機関投資家等特例業務の届出を、韓国では日本の暗号資産交換業に相当する暗号資産事業者の届出を完了している。その他にハイパーリズムは、2022年5月から適格機関投資家等特例業務に基づく国内初ビットコイン建てのファンドを運用開始している。

JPYC社は前払式支払手段扱いの日本円連動ステーブルコイン「JPYC(JPYCoin)」を取り扱う日本企業。「JPYC」は、法的な暗号資産(仮想通貨)に該当しないトークンとなっており、2021年1月27日よりJPYC社が発行・販売を行っている。

JPYC社は今年3月、第三者型前払式支払手段のライセンスを取得。現在は2023年6月に施行された改正資金決済法に基づき、資金移動業および電子決済手段等取引業のライセンス取得を目指し、自己資本の増強と内部体制の強化に努めているとのことだ。

またJPYC社は、第三者型前払式支払手段のライセンス取得により、年末までに決済サービス「JPYC Pay」のβ版を提供する予定としている。これにより「JPYC Pay」各加盟店の店頭やECサイト、ふるさと納税などで「JPYC」の利用が可能になるとのこと。

現在「JPYC」はイーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、シデンネットワーク(Shiden Network)、ノーシス(Gnosis)、Avalanche(アバランチ)、アスターネットワーク(Astar Network)のブロックチェーンに対応している。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。