PayPalのモバイル決済アプリ「Venmo」、同社発行のステーブルコイン「PYUSD」を利用開始

VenmoがPYUSDを利用開始

米決済企業大手ペイパル(PayPal)が、同社傘下のモバイル決済アプリ「ベンモ(Venmo)」にて、米ドル建てステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」の利用開始を9月20日発表した。

これによりユーザーは、「PYUSD」を「ペイパル」や「ベンモ」など互換性のある外部ウォレットへ、高速かつ手数料無料で送金できるとのこと。

なお「PYUSD」は、イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上で発行されるERC-20規格のトークンの為、「ベンモ」における「PYUSD」送金時のガス代(ネットワーク手数料)はかかるという。

まずは一部の「ベンモ」ユーザーのみが「PYUSD」を利用でき、全ユーザーが利用できるのは今後数週間以内とされている。

なお現在「ベンモ」では「PYUSD」の他に、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)が取り扱われている。

また「ベンモ」は今年4月、暗号資産の送受信機能を新たに追加し、ユーザーは暗号資産を「ペイパル」アカウントや他の暗号資産ウォレット、暗号資産取引所へ送受信できるようになった。

PYUSDとは

「PYUSD」は、米ドルの価格に1:1でペッグ(固定)されたステーブルコインだ。今年8月7日にペイパルがローンチを発表した。

なおペイパルのような大手金融会社が独自のステーブルコインを発行するのは、初の事例である。

ペイパルによると「PYUSD」の価値は、米ドル預金・短期米国債・同様の現金相当物に100%裏付けられているという。

発行元については「パクソストラストカンパニー(Paxos Trust Company)」が担当している。

現在「PYUSD」は、クリプトドットコム(Crypto.com)やビットスタンプ(Bitstamp)、コインベース(Coinbase)、クラーケン(Kraken)などの暗号資産取引所で取り扱われており、メタマスク(MetaMask)やレジャー(Ledger)、ファントム(Phantom)といったweb3ウォレットでもサポートされている。

関連ニュース

参考:ペイパル
images:Reuters

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している