Polkadotエコシステムのコミュニティ「PolkaWorld」、資金提供を拒否され運営停止へ

PolkaWorldが資金提供を拒否され運営停止へ

ポルカドット(Polkadot)エコシステムのコミュニティである「ポルカワールド(PolkaWorld)」が、ポルカドットのトレジャリー(財務)に対する資金提供の提案が否決されたことで運営の停止を余儀なくされたと9月15日に発表した。

「ポルカワールド」はX(旧ツイッター)にて、ポルカドットが6月に実装した新たなガバナンスプラットフォーム「OpenGov」の構造について批判をしており、同ガバナンスプラットフォームの登場以来、多くの人がポルカドットのエコシステムから離脱していると述べた。

「OpenGov」は、ガバナンスをより分散化して民主的にすると同時にトレジャリーをより効率的かつ透明にするために、すべてのガバナンストークン所有者がガバナンスに参加できる仕組みを採用している。

なおこれまでのガバナンスシステムでは、トークンの保有者が選出した評議会によってガバナンスが行われており、特定の分野に精通した専門家によって提案が評価されてきたという。

「ポルカワールド」によると「OpenGov」では、トレジャリーの資金を売却することを有害であると考えるユーザーが、トレジャリーからの資金提供を要請する提案に反対票を投じることにより、多くのポルカドットエコシステムへの貢献者が適切な資金提供を受けられずエコシステムから離脱しているとのことだ。

また全てのトークン保有者に対して、トレジャリーからの資金提供がエコシステムを活性化させ、豊かにすることを認識するべきであると「ポルカワールド」は述べている。

ポルカドットのエコシステムに企業を誘致するためのプラットフォーム「ブラッシュファム(Brushfam)」の創業者であるマルキアン・イワニチョク(Markian Ivanichok)氏も、資金調達がますます困難になっていると述べ、同プラットフォームのポルカドットエコシステム撤退を発表している。

また同氏は「ユーザーや商習慣、製品のマーケティングを気にしないエコシステムでは自分たちの仕事を評価してもらうことは不可能だ」と主張し、ポルカドット現在の体制を批判している。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/wacomka

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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