web3活動を視覚化する「Phi」、アバターNFT「WAWA」を期間限定で提供

「Phi」のアバターNFT「WAWA」が期間限定で提供

web3ソーシャルプラットフォーム「Phi(ファイ)」が、アバターNFTコレクション「WAWA(ワワ)」のミント(発行/鋳造)開始を9月12日発表した。

「WAWA」では、ユーザーのウォレットのブロックチェーン上でのオンチェーンデータをもとにして、ユーザー独自のアバターNFTを生成する。なおミントしたアバターNFTは、「Phi」のランド上で利用ができる。現状ではチャットのみだが、様々なソーシャル機能やミニゲームなども「Wawa」を通して遊べるようになる予定だ。

「WAWA」をミントするには、まず4つに分かれたビジュアルから一つを選択し、アバターの外観の大枠を決めることになる。基礎の「Prima(プライマ)」、動物をテーマにした「Zook(ズック)」、機械をテーマにした「Mecha(メチャ)」、食べ物をテーマにした「Flavo(フラボ)」がある。それぞれのテーマについては、現状どれだけのユーザーが選択をしたか、その数が分かるようになっている。

ビジュアルのテーマが決まると、それに沿ってオンチェーンデータから「Headwear」、「Eyes」、「Chest」、「Body」、「Legs」のそれぞれのアバターのパーツが自動的に決定する。

なお「Headwear」はウォレットで初めてイーサリアムでトランザクションを行った日付、「Eyes」はイーサリアムでのトランザクションの数、「Chest」は「Phi」のクエストでのランク、「Legs」はウォレットが実行したトランザクションの最高ガス(手数料)価格となっており、日付は古ければ、数と価格は多ければよりレアな外観を獲得できるとのこと。

これらは8段階でビジュアルが設定されている。なお「Body」についてはウォレットアドレスによってビジュアルが決められるとのことだ。

また「Lens Handle(レンズハンドル)を所有しているか」や「イーサリアムのUniswap V3(ユニスワップv3) で10回スワップしたか」等のアクティビティ項目が23あり、ユーザーは該当のアクティビティがあれば、該当項目のロックが解除され、その項目ごとの「ペット」がアバターと一緒にミントできるようになっている。ただし複数ロックが解除されている場合でもミントできる「ペット」は一つのみとなっている。

また「WAWA」では、ミントしたNFTに64桁の2進数が割り当てられ、それが母音と子音が交互に配置された8文字に変換されるとのこと。例えば「Wawa #JAROSIVI」のようにアバターに名前が割り当てられるとのことだ。

なお「WAWA」のミントは9月12日から2週間限定でミントできるとのこと。現状では再ミントは未定とのことだ。

Phiとは

「Phi」は、ウォレットのオンチェーンおよびオフチェーンのアクティビティに基づいて構成されるビジュアルレイヤーのプロジェクト。

ユーザーは「DeFi(分散型金融)での取引」や「NFTの保有」の履歴から一定条件を満たすことで手に入る「オブジェクト」を利用して独自のweb3の世界となるビジュアルを、街を育てるようにゲーム感覚で構築ができる。これによりユーザーのインタラクション、オンチェーンの進行状況、個人的な好み、およびソーシャルグラフが表示できるようになっている。つまり「Phi」では、ユーザー独自のブロックチェーン上での活動が、ユーザーの個性としてビジュアルで表現可能になるというわけだ。

なお「Phi」を利用するにはウォレットアドレスと紐づいたENS(イーサリアムネームサービス)のドメインNFTが必要になる。

ちなみに「Phi」のピクセルアートは、世界的に有名なeBoy(イーボーイ)氏が中心となってデザインしている。eBoy氏は、GUCCI(グッチ)やPaul Smith(ポールスミス)、BALENCIAGA(バレンシアガ)などのトップブランドとコラボした実績や、NounsDAO(ナウンズダオ)というweb3を代表するNFTプロジェクトの共同創業者としてデザインを手がけた経験もある。またeBoy氏だけでなく、日本で活躍するピクセルアーティスト、ta2nb(タツノブ)氏とfuzuzu(フズズ)氏の両氏もピクセルアーティストとして「Phi」で活動している。

また「Phi」は今年2月 に、同プロジェクトのデザインアセットをクリエイティブコモンズゼロ(CC0)のライセンスとして利用可能にしたことを発表している。これにより著作権による利益を放棄し、「Phi」上のオブジェクトなどのデザインアセットを完全にパブリック・ドメインとして、コミュニティに解放したとのこと。

さらに今年2月、「Phi」はポリゴン(Polygon)ネットワーク上のソーシャルDapps(分散型アプリケーション)として、世界1位の取引量を記録した。

なお「Phi」は、日本人のShugo(シューゴ)氏(辻周悟氏)、Consome(コンソメ)氏(匿名希望)、Zak(ザク)氏(匿名希望)の3人が今年の1月に共同創業したプロジェクト。CEOを務める辻氏は独立系VCのF Ventures(エフベンチャーズ)でのインターンを経て米国で「Phi」を創業した。

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参考:WAWA
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Ket4up

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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