NFTやWeb3のマスアダプションを推進
大和証券グループとクレディセゾンの合弁会社Fintertech(フィンターテック)が、新たなNFT管理サービスを開発したと9月14日発表した。
フィンターテックが提供する新たなNFT管理サービスでは、ユーザーがウォレットや暗号資産を準備することなくNFTが受け取れるという。このサービスにより、暗号資産やNFTに初めて触れるユーザーも、気軽にNFTを保有できるようになり、新たなデジタル体験の機会を多くのユーザーに提供できるとのこと。
フィンターテックは「NFTの保有には、NFTを受け取るためのウォレットが必要であり、ウォレット管理には、秘密鍵の保管や⼿数料としての暗号資産の確保といった、多くの⼈にとって⼀定のハードルが存在する」とし、同社はこうしたハードルを取り払い、誰もが簡単にNFTを体験できるサービスが必要だと考え、今回のサービス開発に至ったとのことだ。
なお同サービスには、ギンコ(Ginco)提供の組み込み型ウォレットAPI「インビジブルウォレットAPI(Invisible Wallet API)」が採用された。
「インビジブルウォレットAPI(Invisible Wallet API)」は、ユーザーにNFTの管理と利用に関わるUI/UX上の摩擦を感じさせることなく、NFTの利活用を顧客サービスに溶け込ませる、組み込み型のウォレットサービスだ。固有IDやサードパーティIDでの認証にも対応しており、ガス代は無料となっている。
高品質なノードやインデクサーと組み合わせることで高い安定性と安全性を実現し、ポリゴン(Polygon)の他複数のブロックチェーンに対応したAPIを提供しているという。
また同サービス活用の第一弾として、フィンターテックが提供するクラウド型応援⾦サービス「カッサイ(KASSAI)」での新しいNFTプロジェクトが近⽇中にリリース予定だ。
「カッサイ」とは、返礼品の提供を前提とした応援金を募るサイトを作成できるサービスだ。
同サービスはライブ、コンサート、スポーツ、旅行、地方創生、チャリティー、SDGsなど多数のイベントでの応援金や投げ銭システムに採用されており、現在110以上の応援プロジェクトで使用されている。
フィンターテックは、「カッサイ」で新たなNFTプロジェクトを開始することは、ファンが存在する様々なコミュニティにおいてNFTによる新たな資⾦循環を創造し、コミュニティ内の課題解決を促しながら持続可能な社会を実現する⼿段になり得ると考えているという。
同社は、次世代⾦融領域の事業開発で培ったノウハウを活かし、既存事業とNFTの掛け合わせや、「カッサイ」を様々な企業・団体へ提供することで、NFTの社会実装に貢献していくとしている。
なおフィンターテックにおいては、国内初の暗号資産担保ローンを2020年3月より提供している。同社ではビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の担保ローンを法人・個人に対して提供している。また同社は、NOT A HOTEL購入者専用の「デジタルアセット担保ローン」を昨年7月から提供している。
ちなみにNOT A HOTELとは、購入した部屋を住宅や別荘として利用するだけでなく、旅行や出張で家を空ける際にはホテルとして運用できる不動産を販売するサービスだ。
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デザイン:一本寿和
images:iStocks/ustinroque・zirconicusso