暗号資産デリバティブ取引所「Bitget」、147億円規模の新ファンド設立

長期的成長を促進するための投資行う

暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所のビットゲット(Bitget)が、1億ドル(約147億円)規模の新ファンドの設立したと9月12日発表した。

今回新たに設立されたファンドの名称は「ビットゲット・エンパワーX・ファンド(Bitget EmpowerX Fund)」だ。

同ファンドでは、ビットゲットの長期的成長のため、戦略的投資を行っていくという。

具体的には、各地の取引所、データ分析会社、メディア組織、エコシステムの成長に貢献するその他の事業体への投資機会を模索していくとのことだ。

ビットゲットのマネージング・ディレクターであるグレイシー・チェン(Gracy Chen)氏は同ファンドの立ち上げについて、「長期的な成長を促進する戦略的で的を絞った投資を通じて、私たちはユーザーの進化するニーズにより良く応えるため、サービスのエコシステムを継続的に拡大することを目指している」と述べ、「私たちの業界の他の人々に力を与えたいと考えている」と続けている。

4月にWeb3ファンド設立も

ビットゲットは4月にも、次世代のイノベーションの発展を支援するために1億ドル(約147億円)規模のWeb3ファンド「ビットゲットWeb3ファンド(Bitget Web3 Fund)」を設立している。

同ファンドでは、アジアを拠点とするパートナーを優先しながら、VCとプロジェクトをグローバルに発掘している。

同ファンドが投資したVCとしては、フォーサイトベンチャーズ(Foresight Ventures)、ドラゴンフライ・キャピタル(Dragonfly Capital)、セブンXベンチャーズ(SevenX Ventures)、ギットコインファンド(Gitcoin Fund)、ダオメイカー(DAO Maker)、ABCDEキャピタル(ABCDE Capital)がある。

なおドラゴンフライ・キャピタルは4月4日、ビットゲットへ1000万ドル(約1.3億円)の戦略投資を行ったことを発表していた。

ビットゲットについて

ビットゲットは2018年に設立したシンガポール拠点の取引所で、主にアジア、ラテンアメリカ、欧州の顧客にサービスを提供している。2022年7月に発表されたボストン・コンサルティング・グループ(BCG)のレポートによれば、暗号資産デリバティブ取引所のトップ3の1つにランクされているという。

またビットゲットはコピートレード機能を導入した最初の主要暗号資産取引所としても有名であり、今年2月の時点で8万人以上のトレーダーが自身のコピートレードを共有し、38万人以上のフォロワーによりコピーされているという。

ビットゲットは過去2年で、プロサッカー選手のリオネル・メッシ(Lionel Messi)氏やイタリアのプロサッカーチーム「ユベントス(Juventus)」と契約している。

なお日本の金融庁は今年3月31日、日本で無登録にて暗号資産交換業を行っているとし、ビットゲットへ警告書を発出していた。

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参考:ビットゲット
デザイン:一本寿和
images:iStocks/BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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