オンチェーン情報追跡「Arkham」、グレースケールのビットコインアドレスを特定

Arkhamがグレースケールのビットコインアドレスを特定

大手暗号資産(仮想通貨)運用会社グレースケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)の投資信託である「グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」に関連するビットコイン(BTC)のアドレスが特定された。

オンチェーン情報を追跡するためのインテリジェンス・プラットフォーム「アーカム(Arkham)」が、公式X(旧ツイッター)にて9月7日に報告した。ただしグレースケールはこの件について、正式な発表は行っていない。

なおグレースケールは、これまでセキュリティ上の懸念を理由にウォレットアドレスを公開していない。これについて一部のユーザーは、「グレースケールが報告しているよりもBTC保有量が少ないのではないか」という疑いを理由にアドレスが非公開であることを批判していた。

アーカムによるとグレースケールは1750以上のアドレスに分散してビットコインの補完しており、160億ドル相当以上を保有しているという。これはグレースケールが主張している保有額と近い値であり、出金に十分対応できるということだ。

グレースケールは「グレースケール・ビットコイン・トラスト」を上場投資信託(ETF)に転換するための申請を米国証券取引委員会(SEC)が理由を説明せずに拒否した件について裁判を行っていた。

同裁判では、米国証券取引委員会が説明なしにビットコインETFを拒否したのは誤りであるとの判決が下されており、ビットコインETFの承認を後押しする結果となった。

なおアーカムは先日、株式や暗号資産(仮想通貨)の取引アプリを提供する米ロビンフッド・マーケット(Robinhood Markets)のビットコイン及びイーサリアムのウォレットを特定し、公開している。

アーカムのこういった活動に否定的な声も上がっているが、同社CEOのミグエル・モレル(Miguel Morel)氏は、「アーカムはエクスプロイトの加害者やハッカーを暴くために設計された」としてプラットフォームを正当化する意見を述べている。

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参考:アーカム
デザイン:一本寿和
images:iStocks/artsstock・Nature

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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