MakerDAO共同創設者、Solana(SOL)ベースのブロックチェーン構築を提案

MakerDAOでSolanaベースのブロックチェーン構築提案

大手DeFi(分散型金融)プロトコル「MakerDAO(メイカーダオ)」の共同創設者のルーン・クリステンセン(Rune Christensen)氏が、同プロトコルのネイティブブロックチェーンとしてソラナ(Solana)のコードベースを用いたブロックチェーンの構築を9月1日に提案した。

この提案はクリステンセン氏が5月に詳細を発表した、プロジェクトの大規模な改革案「エンドゲームプラン(Endgame Plan)」の最終段階として行われた。なお同改革案は、政府からの検閲耐性と個別プロジェクトの推進力強化を狙うものである。

クリステンセン氏によるとEVM(イーサリアムバーチャルマシン)は、ユーザー向けのアプリケーションの開発には適切であるが、メイカーダオが必要とするバックエンドの開発には最適でないとのこと。ソラナやSei(セイ)はその点で適切であると同氏は述べている。

またクリステンセン氏は、ソラナベースではないブロックチェーンを開発する場合、コスモス(Cosmos)が提供する「Cosmos SDK」を用いることが唯一の候補となるとも語っている。

同氏によると、新たに構築されるブロックチェーンには、メイカーのバックエンドロジック及び、メイカーの下部組織となるサブダオ(subDAO)を含めたすべてのトークンエコシステムを移管する予定とのこと。

なおユーザー向けのサービスはこれまでどおりイーサリアム(Ethereum)等に残り続ける予定であり、ブリッジ技術を用いてメイカーダオのネイティブブロックチェーンに接続するという。

メイカーダオは米ドルステーブルコイン「ダイ:Dai(DAI)」を発行するDeFiプロトコル。「DAI」を預け入れることで、利子が得られるスマートコントラクト「DSR(Dai Savings Rate)」を提供しており、8月には「DSR」の利率を年間3.19パーセントから最大8パーセントに一時的に引き上げた。

「エンドゲームプラン」には「DAI」および同プロトコル発行のガバナンストークン「Maker(MKR)」をアップグレ―ドするというものも含まれており、新たなトークンを発行することも発表している。

また今回のクリステンセン氏のソラナベースの新ブロックチェーン構築の提案を受けてか、イーサリアム共同創業者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が、自身の保有するメイカーダオトークン:MakerDAO Token(MKR)を全て売却したことが同氏のウォレットアドレスの動きから明らかになっている。

ブテリン氏は、500MKR(MakerDAO Token)をCoWswapで58万ドル相当になる353ETHと交換している。

関連ニュース

参考:フォーラム・ブテリン氏アドレス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/4×6・alphaspirit

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

広告

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された