米ロビンフッドがジャンプトレーディングとの暗号資産取引を終了=報道

デジタル資産部門の米国撤退の余波か

株式や暗号資産(仮想通貨)の取引アプリを提供する米ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)が、シカゴ拠点の大手マーケットメイカーであるジャンプトレーディング(Jump Trading)との取引を終了したようだ。米コインデスクが8月30日報じた。

オンチェーンデータを見る限り、両社は7月初旬から取引を行っていないようだとコインデスクは報じている。

また、ロビンフッド・マーケッツの財務報告書にもジャンプトレーディングの関連会社であるタイ・モー・シャン株式会社(Tai Mo Shan Ltd.)の名前はなかったという。同社は2022年の第4四半期以来、ロビンフッドの注文フローを処理していた会社とのことだ。

なお両社がなぜ提携解消したか等の理由は不明だが、これと同時期にジャンプトレーディングのデジタル資産部門であるジャンプクリプト(Jump Crypto)が規制環境の不確実性を理由に米国から撤退したことを、ブルームバーグが報じている。

なおジャンプクリプトは、昨年5月に暴落した暗号資産「テラUSD:TerraUSD(UST)」に関するプロジェクトの大口支援者であったことでも知られている。同社はテラ騒動の調査において米国検察当局から取り調べを受けたが、不正行為などで告発はされていない。

SECから召喚状も

ロビンフッドは昨年12月、米証券取引員会(SEC)より召喚状を受け取っていたことが明らかとなっている。

SECからの召喚は、ロビンフッドの「暗号資産の上場、暗号資産の保管、顧客の開示、プラットフォームの運用」に関する調査のためだという。

これは昨年11月に起きた大手暗号資産取引所FTXの破綻以降相次いだ、暗号資産関連企業倒産の影響とみられていた。

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参考:コインデスク
デザイン:一本寿和
images:iStocks/SasinParaksa

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者