Aaveがステーブルコイン「GHO」の技術的問題を発見、新規発行一時停止へ

GHOが一時的に新規発行停止へ

DeFi(分散型金融)レンディングプロトコル「アーベ(Aave)」のネイティブステーブルコイン「GHO(ゴー)」とアーベV3プール(Aave V3 pool)のインテグレーション(統一化)に技術的な問題が発見され、8月25日にインテグレーションおよび新規発行が停止された。

「アーベ」の開発を進めるアーベカンパニーズ(Aave Companies)はフォーラムにて、「すでにミント(発行/鋳造)されているGHOに関しては影響を受けず、ファンドや他全ての市場に影響を与えるリスクもなく、通常通り運営されます。コミュニティはすでに修正に取り組んでおり、間もなくAIP(Aave Improvement Proposal)として提案されます」と述べている。

「GHO」の新規発行を一時停止したのは、コミュニティからいくつかの権利が与えられた個人や団体のグループ「アーベガーディアンズ(Aave Guardians)」のメンバーである。「アーベガーディアズ」は、ガバナンスの乗っ取りからプロジェクトを保護するための「拒否権」などの権利も保有している。

新規発行の一時停止が実行されたあと、状態をガバナンスによって実施可能な一時停止状態「凍結(フリーズ)」に移行するためのガバナンス投票が作成された。この投票は8月29日の3時30分まで行われ、現在提案は可決し、投票は終了している。

また「GHO」のアップデートに関するガバナンス提案の作成も既に完了している。8月29日6時9分にこの提案に対する投票が開始されており、8月31日22時9分には投票時間が終了する予定だ。

「GHO」は米ドル(USD)と1:1の価値にペッグ(固定)されるステーブルコイン。「アーベ」で利用可能な複数銘柄の暗号資産(仮想通貨)を担保として裏付けする過剰担保型で発行されている。なお同通貨はイーサリアム(Ethereum)メインネットで今年7月15日にローンチしたばかりである。

関連ニュース

参考:Aaveフォーラム
デザイン:一本寿和

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

広告

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された