「Shibarium」開発者、ブリッジの問題や資産損失の報告を否定

「Shibarium」開発者がブリッジの問題や資産損失を否定

イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「シバリアム(Shibarium)」において発生したとされるブリッジのエラーや資産損失に関する報告について、同ネットワーク開発者のシャトシ・クサマ(Shytoshi Kusama)氏が、「シバイヌ(SHIB)」のブログにて8月17日否定をした。

「シバリアム」は、ミームコイン「シバイヌ(SHIB)」の開発者が提供する「SHIB」エコシステムの基盤となるブロックチェーン。イーサリアムのスケーラビリティ問題および取引手数料の削減により分散型アプリケーション(Dapps)および取引に関するユーザーエクスペリエンス向上を目指している。

同ブロックチェーンは、8月17日にメインネットがローンチしてから数時間後にネットワークが停止し、そこから数時間の間トランザクションが作成されていなかった。現在でもネットワークにアクセスするためのRPCにアクセスしづらい状態が続いている。なおここでいうRPCとは、ブロックチェーンに対して指示を行う際に使用するプロトコルのことだ。

そういった状況の中、「シバリアム」へのブリッジに問題が発生し、利用された資産がロックされている状態であることや、シャトシ氏が「ブリッジされたETHを回収できない」とテレグラムで発言しているという報告がスクリーンショットと共に投稿された。

しかしその後これらの報告が、SHIBエコシステムを傷付けようとする第三者の嘘の投稿であったことがシャトシ氏より報告されている。前述したシャトシ氏によるテレグラムの発言に関しても、偽造されたもので該当する発言は行っていないとのことだ。

シャトシ氏はその後ブログを投稿し、その中で「ブリッジの問題はありませんし、私が何か問題を言っているというスクリーンショットはどれも嘘で、あなたの資金は安全です」と語った。

また今回のネットワーク停止については、「シバリアムの問題ではなく、シバリアムが稼動したと発表したときに同時に起こった大量の取引とユーザーの流入によるものです」とシャトシ氏は説明した。

シャトシ氏は、web3インフラ開発のAlchemy(アルケミー)が提供するサービスの利用状況を公開し、1ヶ月に4億のコンピュートユニットの割り当てを用意していたものの、ローンチ後わずか約30分で1億6,000万以上のコンピュートユニットが利用されたと述べている。

SHIB公式チームからもアナウンスが行われ、ブロックチェーンの拡張を進めているとしており、さらなる情報は明日更新予定と発表している。また偽のスクショを投稿したユーザーに関して、裁判のための犯人特定に向け、X(旧ツイッター)に協力を求める予定だと伝えられている。

関連ニュース

参考:SHIBブログ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Seregraff

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【11/15話題】DMM CryptoのSeamoon Protocolが中止、FBIがポリマーケットCEO宅を捜索など(音声ニュース)

DMMのweb3事業「Seamoon Protocol」がプロジェクト中止、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサリアムに展開、FBIが「ポリマーケット」CEO宅を家宅捜索、携帯電話や電子機器を押収、英レボリュート、暗号資産取引プラットフォーム「Revolut X」をEU30カ国に拡大、テザー、幅広い資産のトークン化プラットフォーム「Hadron by Tether」提供開始、コインベースがユートピアラボ買収、「Coinbase Wallet」のオンチェーン決済機能拡充へ、イーサL2「リネア」、ガバナンス分散化に向け非営利団体を設立、LINEA発行へ、イーサリアム研究者、コンセンサス層の再設計で「Beam Chain」提案

広告