Amazon Managed Blockchainの新機能が提供開始
アマゾンウェブサービス(AWS)が、ブロックチェーン開発管理ツール「アマゾン・マネージド・ブロックチェーン(Amazon Managed Blockchain:AMB)」の新機能「AMBアクセス(AMB Access)」と「AMBクエリ(AMB Query)」の一般提供開始を7月27日発表した。
「アマゾン・マネージド・ブロックチェーン」は、「イーサリアム(Ethereum)」やオープンソースのエンタープライズ向けブロックチェーン基盤「ハイパーレジャーファブリック(Hyperledger Fabric)」を使用して、企業によるスケーラブルなブロックチェーン技術の作成および管理を簡単にするフルマネージドサービスだ。
今回新たに提供開始された新機能「AMBアクセス」と「AMBクエリ」により開発者は、パブリックブロックチェーンとシームレスなやり取りが可能になり、スケーラブルなブロックチェーンアプリケーションを迅速かつ安全に構築できるようになるとのこと。
発表によると「AMBアクセス」は、マイニングを行わないブロックチェーンフルノード向けの新しいサーバーレスサービスと説明されている。
「AMBアクセス」においては、開発者が標準的なリモートプロシージャコール(RPC)を即座に呼び出して、特別なインフラストラクチャを使用することなく、複数のブロックチェーン上に構築されたデジタルアセットや分散アプリケーションとの通信が可能になるとのこと。なお最初にサポートするネットワークとして「ビットコイン(BTC)」を採用したという。
また「AMBクエリ」では、トークン残高やトランザクションの詳細、オンチェーンイベントに関連するクエリなど、複数のブロックチェーンからのデータを迅速に利用可能にする、共通のアプリケーションAPIが提供されるとのこと。
これにより「AMBクエリ」でサポートされているブロックチェーンの全暗号資産ウォレット残高を取得するなど、開発者は標準化されたデータを効率的に送信できるとのことだ。またアプリケーションにおける複雑なデータ変換の実行や、高額なストレージコストの支払いを無くせるとのこと。
なお「AMBクエリ」で最初にサポートされるブロックチェーンは、「ビットコイン」と「イーサリアム」となっている。
なおアマゾン(Amazon)は一昨年6月、「アマゾン・マネージド・ブロックチェーン」チームの「ブロックチェーンプロダクトの責任者(Head of Product, Blockchain)」という役職で責任者を求人していた。
Stack block(chain)s sky high without worrying if they’ll topple. ☁️💻💡
— Amazon Web Services (@awscloud) July 27, 2023
AMB Access & Query helps devs bring blockchain applications to life quickly, no specialized infrastructure needed. Scale & analyze data on multiple blockchains securely with #AWS. 👉 https://t.co/xypI0n3jiK pic.twitter.com/MR0zQk6s5f
関連ニュース
- Amazon、ブロックチェーンプロダクトの責任者を求人
- アバランチ(AVAX)のノード運営がAWSで可能に、両社提携で
- アスターネットワーク(ASTR)、AWSと連携し開発者支援へ
- ポリゴン(MATIC)が約510億円調達、Web3のAWS目指す
- 【取材】AWSが「Ethereum on Amazon Managed Blockchain」を一般提供した背景
参考:AWS
images:iStocks/krblokhin