サム・アルトマンらのWorldcoin、「WLD」正式ローンチでトークンエコノミクス公開

WorldcoinがWLDを正式ローンチへ

暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ワールドコイン(Worldcoin)」の独自トークン「Worldcoin(WLD)」が、7月24日正式にローンチした。それに伴いHuobi(フォビ)やBybit(バイビット)、OKX、Binance(バイナンス)といった海外暗号資産取引所でも「WLD」は上場している。

なお「WLD」の記事執筆現在の価格は2.35ドルで、時価総額は約2.56億ドルとなっている(7/26 10:00コインマーケットキャップ調べ)。

「Worldcoin」は公式のドキュメントにてトークンエコノミクス(トケノミクス)を「WLD」ローンチと共に公開。15年間はスマートコントラクトにて発行上限を100億枚に制限し、その後はガバナンスによって最大1.5%のインフレに設定可能だという。初期流通量は5億枚でありコミュニティ配布のみ、開発チームや投資家の保持分は2年目までロックされるとのこと。

またトークンのアロケーションも公開しており、コミュニティに対し75%、「Worldcoin」関連会社であるツールズ・フォー・ヒューマニティ(TFH:Tools For Humanity)の投資家に対し13.5%、初期開発チームに9.8%、TFHに1.7%を割り当てるという。なおTFHは「Worldcoin」のウォレット「World App」などを製造する企業だ。

「Worldcoin」は、AIチャットボットサービス「ChatGPT」などの人工知能で知られるOpenAIの創業者サム・アルトマン(Sam Altman)氏が、物理学者のアレックス・ブラニア(Alex Blania)氏と共に開発を進めるプロジェクト。

「Worldcoin」は「オーブ(Orb)」と呼ばれるボール状のデバイスで網膜をスキャンし、各人それぞれの虹彩の特徴をデジタルコードに変換することで個人を識別する「World ID」を発行する。現在このスキャンは無料ででき、スキャンしたユーザーは現在無料の暗号資産「Worldcoin(WLD)」を受け取れる。この「WLD」の配布により、ベーシックインカム実現も計画されているという。

また「ワールドコイン」は今月20日、システムの主要部分をポリゴン(Polygon)ネットワークからイーサリアムレイヤー2ネットワークの「オプティミズム(Optimism)」メインネット上へ移行したことを発表している。

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参考:Worldcoinホワイトペーパー
デザイン:一本寿和

images:iStocks/wacomka

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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