ChatGPTサム・アルトマンらの「Worldcoin」、イーサL2「Optimism」へ移行完了

WorldcoinがOptimismへの移行を完了

暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「Worldcoin(ワールドコイン)」が、システムの主要部分をオプティミズム(Optimism)メインネット上に移行したことを7月20日に発表した。

「Worldcoin」関連企業のツールズ・フォー・ヒューマニティ(TFH:Tools For Humanit)は今年5月8日、同エコシステム初のウォレットアプリケーション「World App」をリリース。それを機に「Worldcoin」はプロトコルのベータ版をポリゴン(Polygon)上に構築していた。

その後イーサリアム(Ethereum)L2スケーリングネットワークのオプティミズム(Optimism)との提携を同月11日に発表。プロトコルをオプティミズムに移行し「World ID」を同ネットワークで利用可能にすることを発表した。また同時に「World App」もオプティミズムに移行するとも発表していた。

今回の移行対応により「World App」起動時にオプティミズムへの移行が促される。約90秒のプロセスを経て、ウォレットがポリゴンからオプティミズムへの対応に移行される。なお移行は段階的に行われているようで、ユーザーによって移行対応が可能となる日時が異なっているようだ。

なお「World App」によって作成したウォレットは現在、オプティミズム上でワールドコイン(WLD)、ラップドイーサ(WETH)、ラップドビットコイン(WBTC)、USドルコイン(USDC)のみをサポートしており、同ウォレットへオプティミズム以外のネットワークからの送金およびその他のトークンの送金をすると、そのトークンを失うことになるため注意が必要だ。

「Worldcoin」は、AIチャットボットサービス「ChatGPT」などの人工知能で知られるOpenAIの創業者サム・アルトマン(Sam Altman)氏が、物理学者のアレックス・ブラニア(Alex Blania)氏と共に開発を進めるプロジェクト。

「Worldcoin」はボール状の「オーブ(Orb)」と呼ばれるデバイスで網膜をスキャンし、各人それぞれの虹彩の特徴をデジタルコードに変換することで個人を識別する「World ID」を発行する。現在このスキャンは無料ででき、スキャンしたユーザーは暗号資産「Worldcoin(WLD)」を受け取れる。この「WLD」の配布により、ベーシックインカム実現も計画されているという。

関連ニュース

参考:ワールドコイン
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Blue-Planet-Studi

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【12/18話題】メルカリがイーサリアム保有者に毎月ポイント付与、メタプラネットがビットコイン購入資金調達など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

広告

米財務省、北朝鮮の暗号資産マネーロンダリングネットワークに制裁

米国財務省外国資産管理局(OFAC)が、北朝鮮に送金されたデジタル資産のマネーロンダリングに関わったとして、ルー・フアイン(Lu Huaying)氏とチャン・ジエン(Zhang Jian)氏、およびUAE拠点のグリーン・アルパイン・トレーディング社(Green Alpine Trading)に制裁を科したと12月17日に発表した