インドネシア政府、暗号資産取引所と決済機関を立ち上げ

インドネシア政府が暗号資産取引所と決済機関立ち上げ

インドネシア政府が、暗号資産(仮想通貨)投資家の保護強化のため、国家規模の暗号資産取引所を立ち上げた。同政府が今週発表している。

貿易省商品先物取引監督庁(Bappebti:バペブティ)によると、政府による取引所と決済機関(クリアリングハウス)の立ち上げは、規制監督の変遷の中で、急成長する暗号資産セクターの監視を強化する目的もあるという。

インドネシアは決済手段として暗号資産の使用を禁止しているが、デジタル資産への投資は認めている。

同国において、このような投資はパンデミックの間にブームとなり、6月の時点で国内の1,754万人がデジタル資産に投資し、証券取引所に登録されている投資家の数を上回ったというデータもある。

しかし、世界的な金利上昇は、ここ数ヶ月の暗号資産に対する需要を減退させている。

バペブティによると、1-6月期のインドネシアにおける暗号取引は、前年同期比68.7%減の66兆4400億ルピア(44億2000万ドル)に達し、テザー、ビットコイン、イーサリアム、リップル、バイナンスコインが最も多く取引されたという。

新たな取引所は、大手暗号資産取引バイナンス(Binance)所有のトコクリプト(Tokocrypto)やインドダックス(Indodax)など、既存の認可済の暗号資産企業をトレーダーとしてリストアップするとのこと。

PTブルサ・コモディティ・ヌサンタラ(PT Bursa Komoditi Nusantara)が取引所を運営し、PTクリアリング・ベルジャンカ・インドネシア(PT Kliring Berjangka Indonesia)がそこで取引を清算すると、Bappebtiのチーフであるディディッド・ヌーディアントモコ(Didid Noordiantmoko)氏は声明で述べた。またPTテネット・デポジット・インドネシア(PT Tennet Depository Indonesia)が暗号資産のカストディ(保管)マネージャーに任命されるとのことだ。

なお今年初めに署名された新たな法律では、暗号資産の規制、監督、監視はバペブティから金融サービス当局に移管されることになっており、2年間の移行期間が設けられている。

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    ※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
    Indonesia launches new crypto bourse, clearing house
    Reporting by Bernadette Christina Munthe; Writing by Gayatri Suroyo; Editing by Kanupriya Kapoor
    翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
    images:Reuters

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    大津賀新也

    「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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