米ナスダックが暗号資産カストディサービス提供を断念か、米規制状況鑑み=報道

米国の規制リスク鑑み

米大手証券取引所のナスダック(Nasdaq)が、2023年第2四半期末までに開始予定であった暗号資産(仮想通貨)カストディサービス「ナスダック・デジタルアセット(Nasdaq Digital Assets)」を中止するようだ。各社が7月19日報じた。

報道によればナスダックのCEOであるアデナ・フリードマン( Adena Friedman)氏が第2四半期決算説明会にて、「米国におけるビジネスと規制環境の変化を考慮し、米国のデジタル資産カストディアン事業の立ち上げ及び関連ライセンスの取得に向けた取り組みを中止する」と発表したという。

ナスダックは昨年9月20日、ナスダック・デジタルアセットを立ち上げることを発表していた。その際に同事業では、デジタル資産のカストディ、流動性、関係者のビジネスへの誠実性の強化に焦点を当てた機関投資家向けソリューションを提供すると伝えていた。

今後もデジタル資産ビジネスの発展に尽力する

一方でフリードマン氏は、ナスダックが引き続きデジタル資産ビジネスの発展に尽力する姿勢も見せている。その取り組みとして、ETF発行者とのパートナーシップやカストディソリューションの推進も含まれると述べている。

なおナスダックは米大手資産運用会社ブラックロック(BlackRock)の現物ビットコインETF「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(iShares Bitcoin Trust)」申請における上場取引所パートナーだ。

ナスダックは6月28日、大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースグローバル(Coinbase Global)がブラックロックのETFの監視を行うことを追記し、上場申請を米証券取引委員会(SEC)へ再提出していた。

その後、「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(iShares Bitcoin Trust)」は7月13日、SECより申請を受理されている。

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    参考:ナスダック
    デザイン:一本寿和
    images:iStocks/ChrisGorgio

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    この記事の著者・インタビューイ

    髙橋知里

    「あたらしい経済」編集部 記者・編集者