Gnosisが新決済サービスとデビットカードをローンチ、Visa・Safe協力で

8000万以上のビザ加盟店で利用可能

分散型の予測ビジネスを展開するGnosis(ノーシス)が、新たな決済サービス「ノーシス・ペイ(Gnosis Pay)」と同サービス活用のデビットカード「ノーシス・カード(Gnosis Card)」の発行を7月17日発表した。

発表によれば「ノーシス・ペイ」は分散型決済ネットワーク(DPN)であり、ユーザーは米決済大手ビザ(Visa)が使える場所であれば他のビザカードと同様にどこでも支払いが可能になるという。ウォレットを接続することで、ウォレットから直接デジタル資産が引き出される仕組みだ。

また「ノーシス・カード」は、世界初のビザ認定のセルフカストディアルビザデビットカードで、8000万以上のビザ加盟店で利用可能だという。

従来の銀行口座の代わりにオンチェーンウォレットに直接リンクされており、「ノーシス・ペイ」の分散型決済ネットワーク上に構築されているとのこと。「ノーシス・ペイ」は、ノーシス開発のグノーシスチェーン上にカスタムメイドのL2プロトコルを配備しているという。なおノーシスチェーンは、79カ国で12.5万以上のバリデーターを保持するEVM(イーサリアムバーチャルマシン)互換のブロックチェーンとのこと。

「ノーシス・ペイ」は、提携先の銀行および決済ライセンスによって、EU規制に準拠しているほか、分散型セルフ・カストディ・プロトコルのセーフ(Safe)上に構築されているため、1,000億ドル(約13.8兆円)以上を安全に保管しているとのことだ。

なお「ノーシス・ペイ」は現在、EUおよび米国、ブラジル、インドで利用可能とのこと。対象地域の最新情報はメールにてアップデートしていくとのことだ。

ビザは、イーサリアム(Ethereum)のテストネットの一つ「Goerli(ゴエリ)」で「アカウント抽象化(Account Abstraction)」機能を搭載したスマートコントラクトの実験を行っていたことが5月報じられていた。

ビザは以前からブロックチェーン分野に注力しており、暗号資産部門「Visa Crypto」が存在する。また同社は2月に暗号資産決済プラットフォーム提供のワイレックス(Wirex)との戦略的パートナーシップを締結している。

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    参考:グノーシス・ペイ
    デザイン:一本寿和
    images:iStocks/master1305

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    この記事の著者・インタビューイ

    髙橋知里

    「あたらしい経済」編集部 記者・編集者