米サークル、Wallet-as-a-Service「プログラマブルウォレット」β版公開

米サークルが「プログラマブルウォレット」β版公開

米ドルステーブルコイン「USDC」等を発行するサークル(Circle)が、開発者向けサービス「プログラマブルウォレット(Programmable Wallets)」ベータ版のリリースを7月6日発表した。

「プログラマブルウォレット」は、開発者が構築したアプリケーションに暗号資産(仮想通貨)ウォレットを組み込むことができる「Wallet-as-a-Service」とのこと。これによりアプリユーザーに対し、暗号資産やNFTなどのデジタル資産へのアクセスを簡単に提供可能になるという。

同サービスでは現在、イーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、アバランチ(Avalanche)のメインネットおよびテストネットをサポートしてるとのこと。近日中には他チェーンにも対応予定だという。

また同サービスにおいてユーザーに提供されるウォレットでは、ユースケースに最適な保管タイプや取引のタイプ、トランザクション制限などのパラメータが指定でき、構築したアプリ専用のウォレットが生成できるとのこと。

現状において保管タイプはアプリユーザーのセルフカストディ型になるが、今後は開発者が秘密鍵を管理するタイプも導入される予定とのこと。また対応する開発キットについても現状はiOSのみとなっているが、アンドロイド版についても近日公開予定だという。さらに取引に当たり手数料の無料設定も今後追加される予定とのことだ。

また同ウォレットは、マルチパーティコンピューテーション(MPC)を基盤しているとのこと。MPCは、複数のサーバ間で通信を行いながら同じ計算を同時に行う秘匿計算プロトコル。これにより複数の当事者間で鍵共有を分散することで秘密鍵を管理し、秘密鍵を悪用する偶発的または意図的な行為から保護をするとされている。

なお今年3月には、米コインベース(Coinbase)がサークルと同様の「Wallet-as-a-Service」を提供開始している。

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    参考:Programmable Wallets
    デザイン:一本寿和
    images:iStoks/sandipruell

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    大津賀新也

    「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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