分散型取引所「dYdX」、v4の公開テストネット開始へ

dYdXがv4の公開テストネット開始へ

分散型取引所(DEX)のdYdX(ディーワイディーエックス)が、同プロトコルの新バージョン「dYdX v4」の公開テストネット開始予定を6月29日発表した。日本時間7月6日2:00(UTC:5日17:00)に開始する予定とのこと。

なお今回の発表は「dYdX v4」における5つのマイルストーンのうち、4番目が完了したことを発表するものだ。9月までに正式サービスが開始する予定であることが、以前よりアナウンスされている。

発表によると今回のマイルストーン4の完了は、世界から40以上のバリデーターが参加など、パブリックテストネットの立ち上げに必要な機能が揃ったことを意味するという。

パブリックテストネットでは、ビットコインとイーサリアムのマーケットで開始されるというが、dYdXは、オープンソースのソフトウェアによって30以上のマーケットが追加可能になると見込んでいるとのことだ。

またパブリックテストネットでは、APIやウェブソケット、フロントエンド等を通じて、「ウォレット接続とプライベートキー生成」、「テストネットの資金をフォーセット経由でリクエスト」、「取引板の確認」、「価格チャート、深さチャート、ファンディングチャート、および市場の詳細を確認」、「マーケットの統計データを確認(例:1時間のファンディングレート、24時間の取引量など)」、「成行注文」、「高度なオプションを使った指値注文」、「短期および状態的(長期およびオンチェーン)注文のキャンセル」、「選択したマーケットまたは全てのマーケットでの注文履歴と取引履歴の確認」、「選択したマーケットまたは全てのマーケットでのポジション情報の確認」、「注文を出す時のアカウントの情報と状態の差異の確認」、「ポジションの損益とアカウントの過去の資産の確認」が可能とのことだ。

dYdXは昨年6月に「dYdX v4」をコスモス(ATOM)エコシステム上に構築することを発表。コスモスの独自ブロックチェーン開発キット「CosmosSDK」を利用して、コスモスのPoS(プルーフオブステーク)のコンセンサスアルゴリズム「Tendermint(テンダーミント)」に基づく独自ブロックチェーンを開発するとしていた。なお現在稼働中の「dYdX V3」は、イーサリアムのレイヤー2ソリューションである「Stark-net(スタークネット)」上に構築されている。

「dYdX v4」がコスモスエコシステムに移行することで、完全な分散化の実現と取引速度が現在の約100倍になるとされている。

関連ニュース

参考:dYdX
デザイン:一本寿和
images:iStocks/dalebor・olegback

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している