ユニスワップ(UNI)、ブリッジングプロトコルに「Axelar」と「Wormhole」採択

ユニスワップが「Axeler」と「Wormhole」採用へ

大手DEX(分散型取引所)ユニスワップ(Uniswap)のクロスチェーン展開を進めるためのブリッジングプロトコルとして「アクセラー(Axelar)」と「ワームホール(Wormhole)」が採択された。

ユニスワップの開発をサポートするユニスワップ財団(Uniswap Foundation)のブリッジ評価委員会(Uniswap Bridge Assessment Committee)は、クロスチェーンブリッジの評価レポートを公開。そのレポートにて「アクセラ―」と「ワームホール」のブリッジングプロトコルとしての具体的な使用例を挙げ、採択を承認している。

なおブリッジ評価委員会は、レイヤーゼロ(LayerZero)やセラー(Celer)、デブリッジ(DeBridge)など、他のプロトコルについても調査を実施したというが、これらプロトコルは現在ユニスワップに採択される基準を満たしていないという。

ユニスワップでは、今年1月BNBチェーンでプロトコルをローンチする際に使用するブリッジプロトコルを「ワームホール」に決定することに対する温度感チェックガバナンスを実施し、可決していた。しかしこの可決に対し賛否両論の声が上がっていた。

そのため3月にブリッジ評価委員会が、ユニスワップ財団によって設立された。同委員会は、ブロックチェーンネットワーク上での分散型取引所の将来の展開に向けて暗号資産ブリッジプロバイダーを評価することが設立目的だ。

なおユニスワップは現在マルチチェーン化を進めている。

5月にはポルカドット(Polkadot)のパラチェーン「ムーンビーム(moonbeam)」、4月にはイーサL2「ポリゴンzkEVM(Polygon zkEVM)」上にプロトコルを展開することがガバナンスで可決している。

また直近では、ファイルコイン(Filecoin)のスマートコントラクト実行環境「FVM(Filecoin Virtual Machine)」でV3をローンチすることへの温度感チェックの投票が6月13日に開始している。この投票はあくまでも事前調査を目的としたものだが、現在99%以上の賛成票が投じられている。

「FVM」へのローンチは、この温度感チェックが可決した後に実施される最終投票にて決定する予定だ。温度感チェックは6月18日まで行われる。

なお最新プロトコルの「ユニスワップV3」では現在、イーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、オプティミズム(Optimism)、アービトラム(Arbitrum)、セロ(Celo)、BNBチェーン(BNB Chain)の6つのブロックチェーンに対応している。

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参考:報告書
デザイン:一本寿和

images:iStocks/metamorworks

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。