米アップル、分散型SNS「Damus」のビットコイン投げ銭機能に警告

アップルがビットコイン投げ銭機能に警告

分散型SNSプロジェクト「ダムス(Damus)」提供のビットコイン使用の投げ銭機能「ザップ(Zaps)」が、米アップル(Apple)提供のアプリケーションストア「アップストア(App Store)」からガイドライン違反を指摘され警告を受けたことが6月13日公表された。

なお「アップストア」のガイドラインにはアプリ内課金に関する記述がある。デジタルコンテンツなどの対価を受け取るための金銭の受け渡しについては、「アップストア」が提供するアプリ内課金の仕組みを利用する必要があるという。そのため寄付や投げ銭においてはこの限りではないということになる。

今回「アップストア」は「ダムス」内の「ザップ」が、このガイドラインに違反していると指摘した。また14日以内にこの機能を削除しない場合「アップストア」から「ダムス」を削除すると「アップストア」は警告した。

これに対し、アップルが「ダムス」の機能を誤解しているのではないかという声が上がった。「ダムス」が提供するコンテンツは無料であり、何かを購入するために代金を支払う機能では無いからだ。

その後「ダムス」は、アップル側と同機能について話し合いを行うことになったとツイッターにて伝えている。

「ダムス」は分散型データ管理プロトコル「ノストラ(Nostr)」を基盤に開発された分散型SNSのiOSクライアントアプリケーションだ。ノストラは「真に検閲耐性があってツイッターの代替として機能する可能性がある」とGithubにて紹介されている。「ダムス」以外にもweb用クライアントの「アイリス(Iris)」、アンドロイド用クライアントの「アメジスト(Amethyst)」などが公開されている。

なおこの警告の翌日に「アップストア」はビットコインウォレット「ゼウス(Zeus)」に対し、必要なライセンスや許可なしで暗号資産を送信したとして、同ウォレットの最新バージョンのリリースを拒否したことが明らかになっている。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/Nature

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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