ソニー銀行、三井物産のデジタル証券サービス「オルタナ」取り扱い開始

ソニー銀行が三井物産のデジタル証券サービスを取り扱い

ソニー銀行が、三井物産デジタル・アセットマネジメント(MDM)運営のデジタル証券サービス「ALTERNA(オルタナ)」の提供開始を6月9日発表した。これにあたり両社は、業務委託契約を締結している。なおソニー銀行は、インターネット銀行における第1号のALTERNAアライアンスパートナーになるとのことだ。

今回の提携では具体的に、MDMが「ALTERNA」で提供しているデジタル証券の募集の取扱いがソニー銀行へ委託される他、顧客への「ALTERNA」の紹介および「ALTERNA」で募集されるデジタル証券の募集の取扱いをソニー銀行が行う。またMDMが「ALTERNA」を通じてソニー銀行からの顧客の資産形成に資するデジタル証券の組成・販売を行うとのことだ。

「ALTERNA」は先月5月に正式ローンチした、デジタル証券を取り扱う個人向けオンライン資産運用サービスだ。三井物産グループの不動産・インフラなどの実物資産に1口10万円からの小口投資が可能となっている。「ALTERNA」で提供される全商品は、申告分離課税に対応しており、募集案件のすべてに有価証券届出書が提出されるとのこと。

なお「ALTERNA」のシステム基盤には、三菱UFJ信託銀行が推進する各種デジタルアセットの発行・管理基盤「Progmat(プログマ)」が用いられているという。「プログマ」には、米R3社開発のエンタープライズ向けブロックチェーン「Corda(コルダ)」が採用されている。

今回ソニー銀行でも提供される「ALTERNA」の初号案件は、日本橋エリアの1棟レジデンス「ステージグランデ日本橋人形町」が投資対象となっている。品名は「三井物産のデジタル証券~日本橋・人形町~(譲渡制限付)」で取り扱われている。

同商品の発行口数は14,720口。1口10万円で、1口以上1口単位から申し込み可能だ。

また同商品の運用期間は4年10カ月を予定しており、有価証券の種類は受益証券発行信託の受益権を表象するセキュリティ・トークン(トークン化有価証券)となる。信託受託者は三菱UFJ信託銀行。予想配分金利回りは3%だ。

三井物産デジタル・アセットマネジメントについて

三井物産デジタル・アセットマネジメントは2020年3月に設立された三井物産の子会社だ。三井物産を始め、LayerXやSMBC日興証券、三井住友信託銀行、JA三井リース、イデラキャピタルマネジメントより出資を受けている。なお出資比率は、三井物産(53%)、LayerX(35%)、SMBC日興証券(5%)、三井住友信託銀行(5%)、JA三井リース(1%)、イデラキャピタルマネジメント(1%)となっている。

 

 

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参考:ソニー銀行
デザイン:一本寿和

images:iStocks/Lidiia-Moor

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。