テザー、エルサルバドルの再生可能エネルギーPJに出資。持続可能なBTCマイニング推進で

テザーがエルサルバドルの再生可能エネルギーPJに出資

米ドルステーブルコイン「USDT」発行のテザー(Tether)社が、エルサルバドル共和国における再生可能エネルギー発電所を建設するプロジェクトに出資参加したことを6月5日発表した。

なお今回の出資は、持続可能なビットコインマイニングをサポートおよび促進するために再生可能エネルギー源に投資するというテザー社のミッションに基づくものだという。

同プロジェクトは、エルサルバドルに再生可能エネルギー発電所を建設し、その電力を使用した世界最大規模のビットコインマイニング施設を設立することが目的だ。これによりエルサルバドルをマイニング業界の著名なグローバルプレイヤーとして位置付け、ビットコインネットワークのエネルギー競争力、多様化、地理的拡大を促進し、ビットコインの世界標準を確立するとのことだ。

なお同プロジェクトはボルケーノエナジー(Volcano Energy)社が主導しているとのこと。最終的に総額10億ドルの調達を計画しているとのことだが、今回テザー社が出資したファーストラウンドは2.5億ドルの調達を行うという。なお今回のテザー社による出資額は明かされていない。

テザー社は、ボルケーノエナジーに資本提供の他、エネルギーやハードウェア、通信に関する専門知識を提供するとのことだ。

発表によると同プロジェクトによる発電所は、エルサルバドルのサンタアナ州メタパン市に建設予定だという。そこに241メガワット(MW)規模のマイニング施設を建設する予定とのこと。同施設は初期計算能力は1.3EH/s(エクサハッシュ/毎秒)を超えると見積もられている(1EH/sは1秒あたり1京回の計算を行う)。なお241メガワットの内訳は169MWの太陽光発電と72MWの風力発電となるようだ。

テザー社は先月5月、ウルグアイにてエネルギー生産を行い、同国で持続可能なビットコイン(BTC)マイニング事業に取り組むことを発表している。

またテザー社は昨年10月にエルサルバドル及びスイスのルガーノ市と「経済協力に関する覚書(MOU)」を締結している。なおこのMOU締結は、エルサルバドルとルガーノ市における「教育や研究の協力強化」、「学生や才能の交流促進」、「地域全体で暗号資産(仮想通貨)の採用を促進するイニシアティブの支援」などを目的としている。

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参考:テザー
デザイン:一本寿和

images:iStocks/rarrarorro

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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