マネックスG、コインチェックの米ナスダック上場への進捗を報告

コインチェックのナスダック上場の期限が1年延長に

マネックスグループが、同社子会社である国内暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェック(Coincheck)による米ナスダック上場に関する進捗を5月31日に発表した。

マネックスグループは、コインチェックの米ナスダック上場に関する契約の期限を1年延長したことを正式に報告した。

現在マネックスグループは、コインチェックの持ち株会社となる予定のコインチェックグループ(CCG)を米ナスダック・グローバルマーケットに上場している特別買収目的会社(SPAC)のサンダーブリッジキャピタルパートナーズ4(Thunder Bridge Capital Partners IV:THCP)との合併による米ナスダック上場を進めている。

上場に向けたこの方針は2022年3月22日、コインチェックの親会社マネックスグループが同日に開催した取締役会にて決議していた。当初は2022年年内を目途にティッカーシンボル「CNCK」として上場予定であることが伝えられていた。

しかし、その後2022年10月の段階でコインチェックは、年内を目途に予定されていた米ナスダックへの上場が、現在も手続き進行中であることを「2023年3月期 第2四半期 決算説明会」の資料にて報告していた。

今回の発表でマネックスグループは、コインチェックのナスダック上場について「当初の想定よりも米証券取引委員会(SEC)の登録審査プロセスが長期化している」と説明。これを受け「SPAC上場に関する買収期限である2023年7月2日を1年延長する変更契約を締結した」とマネックスグループは報告している。

今回の契約延長についてマネックスグループ代表執行役社長CEOの松本大氏は、 「THCPの(President&CEOである)ゲイリー・シマンソン(Gary Simanson)およびそのチームと1年以上協力してきましたが、これからもCCGは引き続きTHCPとの合併を目指し、米国資本市場へのアクセスを得るために尽力いたします」とし、

続けて「日本の暗号資産交換業者であるコインチェックが、親会社となるCCGとTHCPの合併を通じてNASDAQへの上場を目指すことは、これまで以上に重要になってきています。この戦略の実現に向けた努力を継続することに対する当社のコミットメントを明らかにするため、今般、本合併を推進する期限を12カ月延長いたしました。我々は、Gary Simansonおよび彼のチームと協力し、この合併を成功させ、CCGがNASDAQ上場企業となることを楽しみにしています」とリリースにてコメントをしている。

なおコインチェックのナスダック上場の目的は「THCPとの協働により、グローバルな投資家へのエクスポージャーを獲得し、米国の資本市場にアクセスし、成長戦略を実現する為にグローバルな人材を採用することで暗号資産事業の拡大を目指す」と「2023年3月期 第2四半期 決算説明会」の資料にて記されている。

ちなみにコインチェックのナスダック上場取引が終了した場合、CCGはマネックスグループの連結子会社となり、コインチェックはCCGの100%子会社になる予定とのことだ。

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参考:マネックスG
デザイン:一本寿和
images:iStocks/lucky-photographer

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。