イーサリアムNFTが「Ordinals」のビットコインNFTへブリッジ可能に、「BRC-721E」導入で

イーサリアム上のNFTがビットコインNFTにブリッジ可能に

イーサリアム(Ethereum)上の人気NFTコレクション「Miladys(ミレディズ)」のビットコイン(Bitcoin)NFTバージョン「Bitcoin Miladys(ビットコインミレディズ)」が、新たなトークン規格「BRC-721E」を導入した。「Bitcoin Miladys」の公式Twitterアカウントから5月30日発表された。

「BRC-721E」は、ビットコインの最小単位である1satoshi(0.00000001BTC)に通し番号をつけ、ひとつのsatoshiに任意のデータを紐づけるプロトコル「Ordinals」を活用したトークン規格。「BRC-721E」ではイーサリアム上に発行されたNFTをバーン(焼却)し、そのNFTの情報をビットコインネットワーク上の「satoshi」に与えることで、ビットコインネットワーク上のNFTとして扱えるようにする「Ordinals Bridge(オーディナルズブリッジ)」を実現するものである。

ただし、このブリッジを利用するとイーサリアム上で保有していたNFTを焼却するため、ビットコインネットワークから元のイーサリアム上にブリッジすることができない。そのため「Ordinals Bridge」の利用には、イーサリアム上にあった元のNFTが二度と手に戻らないことに注意が必要である。

なおこのトークン規格は、「Bitcoin Miladys」がビットコインベースのNFTマーケットプレイス「Ordinals Market(オーディナルズマーケット)」とビットコインウォレットを提供する「Xverse(エックスバース)」と協力し、開発を行ったとのことだ。

「Ordinals」は今年1月に公開されたプロトコルで、人気NFTプロジェクト「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」を運営するユガラボ(Yuga Labs)による「ビットコインパンクス(Bitcoin Punks)」など多くのプロジェクトが稼働している。

「Ordinals」にはNFTの他に「BRC-20」というFT(ファンジブルトークン)の規格があり、ミームコインの「ぺぺ(Pepe)」や「オーディナル(ORDI)」を初め、24,677種類のトークンが発行されている。「BRC-20」トークン全体で約4.5億ドル(約629億円)の時価総額となっている(5/31 BRC-20.io調べ)。

また大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)提供のNFTマーケットプレイス「バイナンスNFT(Binance NFT)」は5月8日に「Ordinals」を採用したビットコインNFTに対応することを発表している。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/LongQuattro

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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