DeSci Japan、長寿研究の民主化を目指す「VitaDAO」と渋谷でイベント共催へ

DeSci JapanがVitaDAOとイベント共催

DeSci(ディサイ:分散型科学)の普及を目指す日本人向けコミュニティDeSci Japanが、長寿研究の民主化を目指すDAO(自律分散型組織)のVitaDAO(ヴィータダオ)と、イベント共催することを5月29日発表した。

同イベント「【VitaDAO×DeSci Japan】DeSciによる長寿研究の民主化と日本の研究開発エコシステムの発展にむけて」は、日本市場におけるDeSciと研究開発エコシステムの中長期的な連携を目的に開催する予定とのこと。

また同イベントを通じ、事業者/コミュニティ間での交流を活性化させることで、DeSciの可能性を探求していくことを目指すとのことだ。

同イベントには、DeSci JapanのファウンダーでVitaDAOのアンバサダーである伊山京助氏の他、科学とエンターテインメントの両立を掲げた民間宇宙企業ALEの代表取締役/CEOである岡島礼奈(れな)氏、研究者向け求人情報プラットフォームtayo(タヨ)の運営・開発をするtayoの代表取締役である熊谷洋平氏、中央大学の非常勤講師、宇宙物理学研究室の共同研究員を務める傍ら、Podcast「佐々木亮の宇宙ばなし」を配信する佐々木亮氏、慶應義塾大学の医学部整形外科学教室の特任講師である早野元詞(はやのもとし)氏、バイオテックおよびヘルステック領域に特化したベンチャーキャピタル・ファンドの運営を行うファストトラックイニシアティブのアソシエイトである深津幸紀(ふかつこうき)氏らが登壇するとのことだ。

なおDeSci(ディサイ:分散型科学)については、「FT(ファンジブルトークン)・NFT(ノンファンジブルトークン)による資金調達や、それに伴うコミュニティ形成・インセンティブ設計を各研究開発のエコシステム構築に採用する取り組み」、そして「研究開発のエコシステムにおけるブロックチェーン技術を活用したプロダクト開発による課題解決」とDeSci Japanでは定義されている。

VitaDAOについて

VitaDAOは、人間の健康寿命の延長を目的として、アーリー段階の長寿研究プロジェクトに資金を提供し、長寿バイオテクノロジーのスタートアップ企業を独立させるために活動するイーサリアム(Ethereum)ベースの分散型組織である。現在VitaDAOのコミュニティには9000人以上の研究者や支援者が参加しており、これまでに15以上のプロジェクトに350万ドル(約4.5億円)以上の投資を行っているとのこと。

ちなみにVitaDAOは今年1月、米製薬会社ファイザー(Pfizer)のベンチャー部門らを出資者とする410万ドル(約5.3億円)の資金調達を完了している。この資金調達には、ファイザー・ベンチャーズ(Pfizer Ventures)、シャイン・キャピタル(Shine Capital)、L1デジタル(L1 Digital)、コインベース元CTOのバラージー・スリニヴァンセン(Balaji Srinivasan)氏などが参加したとのことだ。

なお調達した資金については、VitaDAO初となるバイオテクノロジーのスタートアップの独立や、VitaDAOの親組織であるモルキュール(Molecule)との提携によるIP-NFT資産(NFT化された特許)の商用化に使用されるとのことだ。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/Jian-Fan

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。