米SECがファイルコイン(FIL)を有価証券と見なす、Grayscale報告で明らかに

SECが有価証券と判断

米証券取引委員会(SEC)がファイルコイン:Filecoin(FIL)を有価証券だと判断した。暗号資産(仮想通貨)運用会社グレイスケール(Grayscale)の5月17日の発表により明らかとなった。

発表によればグレイスケールは4月にSECに対し、1934年証券取引法第12条に基づいてファイルコイン(FIL)の投資信託の登録申請(フォーム10-K)を行ったという。

しかしグレイスケールは、SECから「ファイルコインは連邦証券法に基づく証券の定義を満たしているため、この投資信託は1940年投資会社法に基づく投資会社の定義を満たしていると思われる」という見解を示す書簡を5月16日に受け取ったとのこと。

さらにSECはグレースケールに対し、ファイルコインを有価証券だと認識しているため、登録申請を即座に取り下げるよう要請したという。

これを受けグレイスケールは、ファイルコインが有価証券に該当しないと考えていると説明し、速やかにSECへ対応すると述べている。

今後同社は1940年投資会社法の下、ファイルコインの投資信託の再登録の申請や登録自体を取りやめる可能性があるとしている。

ファイルコインについて

「ファイルコイン(Filecoin)」は、2020年にプロトコルラボ(Protocol Labs)のフアン・ベネト(Juan Benet)氏がローンチした、分散型ストレージネットワークだ。「IPFS(InterPlanetary File System)」と呼ばれる分散型ファイルストレージネットワークを利用して、ユーザー同士でストレージの貸し借りを行うことができる。

FILはこのシステムを利用する際に使用されるトークンだ。

なお2017年8月にはICOを実施しており、約282億円の資金調達に成功している。

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参考:Grayscale
デザイン:一本寿和
images:iStocks/ablokhin

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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