NTT西日本と佛教大学がデジタル会員証を活用した生涯学習支援の実証実験
NTT西日本と佛教大学が、デジタル会員証を活用した「生涯学習の意欲向上や機会増を図る実証実験」の実施予定を5月15日発表した。
同実証にはNTT西日本が提供する「証明書発行サービス」の他、同じく同社提供のブロックチェーン活用の身分証サービス「Smart Me®」 が利用される。なお「あたらしい経済」編集部がNTT西日本に確認をとったところ、「Smart Me®」にはbitFlyer Blockchainのプライベートブロックチェーン「Miyabi(ミヤビ)」が採用されているとのこと。
今回の実証実験は、佛教大学オープンラーニングセンター(OLC)の約1300名の会員を対象に、デジタル会員証を配布して行われるとのこと。6月1日から2024年3月31日までの期間にて実施されるという。
現在、大学教育と社会人教育それぞれの学生の情報を紐付けすることが難しく、この事は個人毎の生涯学修の履歴管理が煩雑になるとともに、大学としても個別最適な指導に活用できないという課題になっているとのことだ。
そこで今回の実証実験では、大学での学生の成績・資格等の各種証明書を発行する「証明書発行サービス」に蓄積される学生の情報と、デジタル会員証「Smart Me®」を生涯IDによりシームレスに繋ぐことで、生涯学修の履歴管理を可能にすると共に、デジタル会員証を活用した各種ソリューションにより学修環境のDX推進に取り組むとのことだ。
具体的に実証実験では「証明書発行サービスとデジタル会員証の連携による学修履歴の一元管理と学習機会の創出」、「デジタル受講修了証およびオープンバッジ」、「ハイフレックス型講座の出席管理」の3つを実施するという。
「証明書発行サービスとデジタル会員証の連携による学修履歴の一元管理と学習機会の創出」により、システムに蓄積される学修履歴と個人毎に配布するデジタル会員証を生涯IDで紐づけることで学修履歴の一元管理をし、受講者が学修履歴を把握することが可能になるという。また受講履歴をもとに、リカレント教育やリスキリングに役立つ社会人教育を、デジタル会員証のプッシュ通知によりレコメンドし学習機会の創出を図るとのこと。
「デジタル受講修了証およびオープンバッジ」では、証明書発行サービスから発行される受講修了証や成績証明書をスマートフォンに格納し学修履歴を個人で管理・可視化を可能にするという。また特定の講座ではオープンバッジを発行することを想定し、スキルアップや学習意欲の向上につなげるとのこと。
そして「ハイフレックス型講座の出席管理」では、課題となっている「学習スタイルが対面・オンラインのハイフレックス型が進む中で受講者の出席情報の取得」に対し、デジタル会員証アプリの出席確認機能により、ブロックチェーンによるなりすまし防止を実現するとのこと。またQRコードの読み取りにより、対面・オンライン双方の出席確認を可能にすることで講師および受講履歴把握の負荷軽減が期待できるとのことだ。
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参考:NTT西日本
デザイン:一本寿和
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