オフライン決済分野で協力
韓国の中央銀行である韓国銀行と韓国サムスン電子(Samsung)が協力し、中央銀行デジタル通貨(CBDC)のエコシステム開発に乗り出す。地元紙コリアヘラルドをはじめ、各報道機関が5月15日報じた。
その報道によれば、両社は京畿道水原市のサムスン電子本社にて覚書に署名。CBDCに関する研究を引き続き行い、主にオフライン決済分野で協力することになるという。
サムスン電子は昨年、韓国銀行が主導するCBDCのパイロットプログラムに参加している。その際、オンライン接続なしで近距離無線通信を介してモバイルデバイス間の取引・支払いを可能にするオフラインCBDCテクノロジーを開発していた。
両社は今後、災害時などのオンラインにアクセスできない環境でも、ユーザーがサムスン電子製品(スマートフォンやウォッチ)を使って取引や支払いにアクセスできるように協力していくとのことだ。
韓国銀行のイ・スンホン副総裁は「(韓国銀行が)サムスン電子と最初にオフラインCBDC技術を考案したことには意味がある」とコメント。
サムスン電子のモバイルエクスペリエンス部門の執行副社長兼モバイル研究開発室長であるチェ・ウォンジュン氏は「双方の協力を通じて、世界的なオフラインCBDC技術の成長に寄与する」と述べている。
韓国銀行が行ってきたCBDCのパイロットプログラムでは2021年7月、同国インターネット大手Kakao(カカオ)の子会社であるグラウンド・エックス(GroundX)が指名されていた。同プロジェクトではCBDCの基本機能である発行・配布・償還とオンラインとオフラインでの支払いに対応したアプリケーションの検証を行うとのことで、プロジェクトの予算は49.6億ウォン(約4.7億円)だと報じられていた。
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参考:コリアヘラルド、 CURRENCY INSIDER
デザイン:一本寿和
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