バイナンスがカナダ市場から撤退、規制強化うけ

バイナンスがカナダ市場から撤退

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、カナダ市場から撤退することを5月13日正式に発表した。

バイナンスは撤退の理由を、カナダ規制当局によって新たに強化された規制のガイダンスの影響としている。

カナダ証券管理局(CSA)は2月22日、同国で運営を行う暗号資産取引所に対して、規制に関する追加のガイダンスを通知。これには暗号資産の分離保管やレバレッジ取引の提供禁止、CSAの承認無しのステーブルコイン取り扱い禁止などが盛り込まれていた。

バイナンスはこの新たなガイダンスについて「同意できない」としつつも、「当局と引き続き関わっていきたい」と対話を続ける姿勢を見せている。また「カナダで幅広い暗号資産への自由なアクセスが可能になった際には、再びカナダ市場に再参入する」ともバイナンスは伝えている。

カナダのユーザーに対しては、今後のアカウント取り扱いについてメールにて通知したという。一部報道によると10月1日から清算のみ可能な状態に移行するとのことだ。

なおカナダの規制強化を受け、3月には暗号資産取引所OKXが同国市場から撤退し、4月にDEX(分散型取引所)dYdX、暗号資産取引インフラのパクソス(Paxos)が続けて撤退している。

また反対に米大手暗号資産取引所クラーケン(Kraken)は、カナダの規制に準拠し営業する方針だ。同取引所は3月、カナダで暗号資産関連サービスを展開する予定の企業に対してCSAが導入した事前登録制度「Pre-Registration Undertaking(PRU)」をカナダのオンタリオ証券委員会に提出している。

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参考:OSC
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Максим-Ивасюк・Thinkhubstudio

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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