デロイト、ポルカドットパラチェーン「KILT」導入でKYC・KYB手続き効率化へ

デロイトが「KILT」導入でKYC・KYB手続き効率化へ

デロイトコンサルティング(Deloitte Consulting)が、再利用可能なデジタルクレデンシャル(認証情報)を顧客向けに発行するために、キルト(KILT)プロトコルのブロックチェーン技術をデロイトのKYC(個人確認:Know Your Customer)およびKYB(法人確認:Know Your Business)プロセスに統合することを5月4日発表した。

キルトプロトコルは、ポルカドットのパラチェーンとして接続しているブロックチェーン。個人データを高い検証技術や信頼性、匿名性などを有したまま分散型ID(DID)やクレデンシャルとして発行している。

今回の取り組みにあたりデロイトは、キルトプロトコル開発元のボットラボ(BOTLabs)と連携する。

なおデロイトが発行を検討するデジタルクレデンシャルは、銀行や分散型金融(DeFi)の規制遵守、ECサイトの年齢確認、プライベートログイン、資金調達など、複数のユースケースにわたるとのことだ。

クレデンシャルの署名については、デロイトが行うとのこと。クレデンシャル発行後にユーザーの条件が変化した場合などは、デロイトがそのクレデンシャルを取り消すことが出来るという。

また顧客がクレデンシャルを管理・共有するために、デロイトはブラウザ拡張機能の形でクレデンシャルウォレットを提供するとのこと。同ウォレットは、利用者に対しブロックチェーンの知識を求めない簡単な設定で利用可能になるとのことだ。

デロイト・マネージド・サービスの責任者であるミシャ・ビッターリ(Micha Bitterli)氏は「KILTブロックチェーンに固定された再利用可能なデジタルクレデンシャルを提供することで、デロイトは個人と団体の検証プロセスを変革しています」とコメントしている。

また同氏は 「便利で費用対効果が高く、安全なデジタル証明書は、ECサイトやDeFiからゲームまで、新しいデジタル市場を開拓する可能性を秘めています。デロイトは、グローバルに通用するクレデンシャルを発行するためのテクノロジー知識、リーチ、信頼を備えています」とも述べている。

※5/11 16:40追記
記事公開時にKILTプロトコルについて「クサマパラチェーン」と記載しておりましたが、「ポルカドットパラチェーン」の誤りでした。KILTプロトコルは、2022年8月に「クサマパラチェーン」から「ポルカドットパラチェーン」に移行しています。お詫びの上、訂正いたします。

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参考:デロイト
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Sundry-Photography

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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