Curve Financeがステーブルコイン「crvUSD」発行、スクリプトのミス発見も再デプロイで対応済み

Curve Financeが独自ステーブルコイン「crvUSD」発行

DeFi(分散型金融)プロトコルのカーブファイナンス(Curve Finance)が、独自ステーブルコイン「crvUSD」をイーサリアム(Ethereum)メインネット上に5月4日にデプロイした。

「crvUSD」のデプロイ後、いくつかのエラーが発見されたのち、再デプロイなどを経て現在もテストが実施されている状況だ。なお同通貨を取り扱うためのUIはいまだ作成されておらず完全なサポートは未実装となっている。

「crvUSD」は、カーブファイナンスによって発行される価格がドルにペッグ(固定/維持)されたステーブルコインだ。価格の維持には新しいアルゴリズム「LAMMA」が採用されており、ユーザーが預け入れた担保を常に調整し続けるという。これにより担保となっている暗号資産の価格が下落したときに起こりうる損失を抑えられるとのことだ。

4日のイーサリアムメインネット上での「crvUSD」デプロイ後、カーブファイナンスのガバナンストークン「veCRV」の保有者が「crvUSD」の流動性プールで発生した報酬を受け取れないというスクリプトの設計ミスが発見された。そのためスクリプトを更新したスマートコントラクトが再デプロイされている。

なおカーブファイナンスは再デプロイ前のコントラクトで「crvUSD」を49,970枚購入していたDeFiユーザーに対して返却を求め、返却されたのちに49,965枚のUSDCをユーザーに返金している。

「veCRV」はカーブファイナンス発行のネイティブトークン「CRV」をステーキングすることで得られるトークンであり、カーブファイナンスにおけるガバナンストークンとして機能している。また「veCRV」保有者はカーブファイナンスが得た収益のうち一部を報酬として得られる他、ステーキング報酬やトークン保有インセンティブが与えられる。

カーブファイナンスは5月9日にいくつかのテストを実施したと述べている。2度の再デプロイを経た最新のスマートコントラクトでは、再デプロイが必要なエラーは発見されていないことをツイッターで発表している。

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デザイン:一本寿和
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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。