米決済企業ブロック(旧スクエア)、米インテルからASICを大量購入へ

ブロックがインテルからASICを大量購入へ

ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が率いる米決済企業ブロック(Block)が、ビットコイン(BTC)マイニングソリューションの独自開発に関する最新情報を4月28日に更新した。

ジャック・ドーシー氏は2021年10月にマイニングマシンの開発を検討していることを発表。そして昨年1月には、ブロックのハードウェア責任者であるトーマス・テンプルトン(Thomas Templeton)氏がマイニングマシンの開発にあたってエンジニアを募集していることを発表していた。

今回ブロックが更新した情報によると、同社はマイニングマシンの開発を加速させる為に、米インテル(Intel)からASICを大量購入する為の契約締結をインテルと行ったことを報告している。なおASICはビットコインのマイニングに利用される集積回路の一種だ。なお現在市場に出回っているのは5ナノメートルのチップであり、ブロックはこの四半期中にビットコインマイニング用の5ナノメートルチップの設計を完成させ、それに基づいてマシンを構築することを計画していた。

ただし最新の技術は3ナノメートルのチップであるとのこと。最近になって3ナノメートルチップは大量生産に達したばかりで、世界でも数社しかアクセスできていないという。今回5ナノメートルのチップを購入することでブロックは3ナノメートルチップの設計に専念できるとのことだ。

ブロックはASICの開発について「ASICの開発には時間とコストがかかり、供給においても特定の企業に集中している為、ASICの開発はハードルが高い」とし、「このことが結果的にビットコインネットワークの低下へつながっている」と説明している。

この問題を受けブロックは、ビットコインネットワークの分散化や透明性、回復力を高める為に、マイニングソリューションの独自開発を進めているという。またブロックは、同社開発のマイニングソリューションを可能な限りオープンソース化し、ASICやハードウェア部品を単体で販売するとしている。

なお米インテルは、ビットコイン・マイニングチップシリーズの生産を終了したことを4月18日に発表している。インテルは、暗号資産市場の低迷により、「ブロックスケール(Blockscale)」と呼ばれるシリーズの受注を今年10月20日までに停止し、来年4月20日までに出荷終了予定としている。

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参考:ブロック
デザイン:一本寿和
images:iStocks/LongQuattro・Samuil_Levich

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。